家電探しの旅の途中で、
またまた日本ではあまり馴染みのない海外の家電メーカーを見つけました。
「SMEG」というメーカーなのですが、いったいどこの国のメーカーなのでしょうか?
SMEGはどこの国のメーカー?
SMEGは1948年にイタリアで創業した家電メーカーです。
(https://smeg.jp/)
ただし最初から家電メーカーだったわけではなく、
創業当初はエナメル塗装を行う会社でした。
ちなみに、SMEGは英語では「不快な」とか「混乱する」といった意味があります。
イタリアの家電メーカーのSMEGは「Smalterie Metallurgiche Emiliace Guastalla」の
頭文字を取ったもので、英語のSMEGとは関係ありません。
「Smalterie Metallurgiche」はイタリア語で「エナメル加工」のことで、
「Emiliace Guastalla」は創業地であるエミリア県グアスタッラのことです。
1950年代に入って金属加工の技術を生かして調理器具を作るようになり、
1956年にガス調理器を発売します。
最初に発売したガス調理器には、1956年にして既に自動点火・
オーブンの安全弁・調理プログラムといった機能が搭載されていました。
1960年代に入ると洗濯機や食洗機を発売、
1970年代にはビルトインタイプのコンロとオーブンも取り扱うようになります。
現在SMEGはグループ企業となっていて、家電以外にもホテルやレストランなど
店舗向けの調理機器や医療機関で使う消毒機器なども作っています。
イタリアはもちろんイタリア以外でも120か国以上でSMEGの家電が
販売されるほど、世界的に人気のある家電メーカーです。
日本に上陸したのは2020年と比較的最近なので、
日本でのSMEGの知名度がそれほど高くないわけです。
日本に代理店がある
イタリアの家電メーカーであるSMEGは日本での知名度は
それほど高くありませんが、日本に代理店があります。
日本でのSMEGの代理店は「テクタイト」という、
電化製品の卸販売やウェアラブル機器の製造販売などを行っている会社です。
(http://www.techtuit.co.jp/)
テクタイトを通して日本の家電量販店やデパートなどでSMEGの家電が
取り扱われています。
東京だと
・ヨドバシカメラ
・IDC OTSUKA
・高島屋
・小田急百貨店
・西武百貨店
・伊勢丹
などでSMEGの家電が購入可能です。
公式オンラインストアもあるので、
近くにSMEGの家電を取り扱っている店舗が無くても購入できます。
SMEGはビルトインタイプのキッチン家電も取り扱っており、
東京都港区にあるテクタイト本社にはSMEGのショールームもあります。
SMEGの家電
SMEGはキッチン家電がメインなのですが、
具体的にどういった家電を取り扱っているか紹介しましょう。
電気ケトル
1つ目は火にかけなくてもお湯が沸かせる「電気ケトル」です。
いわゆる日本的なヤカンではなく、
取っ手と注ぎ口は付いていますが全体的に丸っとしたフォルムをしています。
ヤカンでも電気ケトルでも、沸いてすぐ容器に注ごうとすると勢いよくお湯が
出すぎてこぼれてしまうことがあります。
こぼれたお湯が手などにかかると火傷する恐れがありますが、
SMEGの電気ケトルは注ぎこぼしを防ぐ設計で火傷の心配がありません。
空焚き防止機能も付いていますし、
水に含まれるカルキを除去するフィルターも付いています。
下のプレートにケトル部分をセットする際、
決まった方向でないとしっかりセットできない電気ケトルも少なくありません。
SMEGの電気ケトルは、
ケトル部分をプレートのどの方向に置いてもセットできるようになっています。
トースター
2つ目は「トースター」です。
いわゆる「ポップアップトースター」で、
パンが焼きあがると上に飛び出すタイプのトースターです。
余談ですが、私が子供の頃にはTVで海外のホームドラマが結構放送されていて、
その中でポップアップトースターが使われていました。
コメディタッチのドラマだと焼きあがったパンが10cmぐらい飛び出すなんてことも
あって、子供ながらにポップアップトースターに少し憧れましたね。
もちろんSMEGのトースターは10cmもパンが飛び出すことはなく、
4~8枚切り対応で大体の食パンは焼けます。
焼き色調整ダイヤルで焼き加減と焼き色が細かく調整できて、
自分好みのトーストが作れます。
解凍モードにベーグルモード、温めなおしモードが付いており、
トースト以外の調理にも使用可能です。
ブレンダー
3つは「ブレンダー」、
私のような40代には「ミキサー」と言った方が分かりやすいでしょうか。
据え置き型のブレンダーだけなく、専用の容器やボウルなどで直接混ぜたり
刻んだり泡立てたりできるハンドブレンダーもあります。
据え置き型は容量が1.5Lあるので、
家族分のジュースやスムージー、スープを一度に作れます。
カッターの回転スピードは4段階で調節できてスタート・ストップも手動です。
カッターの回転スピードが速いとパワーも上がるので氷など固いものも砕けますが、
摩擦熱によって食物の栄養素が壊れます。
氷や凍った果物などを砕くときには回転スピードを速く、
スムージーを作るときは回転数を落として栄養素を残すといったことができます。
ハンドブレンダーはアタッチメントを付け替えることで、
カッター・チョッパー・マッシャー・ホイッパーなど1台で5つの作業が可能です。
冷蔵庫
4つ目は「冷蔵庫」です。
日本メーカーが作っているような3ドアタイプではなく、庫内で冷凍室・冷蔵室・
野菜室・チルド室が分かれている1ドアタイプとなっています。
フォルムも日本でよく見る冷蔵庫とは違っており、
昔のアメリカやヨーロッパの映画に出てくるようなレトロ調冷蔵庫です。
ただしレトロ調なのは見た目だけで、
冷却システムは最新式ですし庫内照明にはLEDが使われています。
SMEGの家電はカラフル
電気ケトルにしてもトースターにしてもブレンダーにしても冷蔵庫にしても、
SMEGの家電はいずれもカラーバリエーションが豊富です。
特に冷蔵庫は日本では「白物家電」と言われており、白が一般的で、
白以外でもグレー、クリーム、黒といった比較的地味な色が多いです。
SMEGの冷蔵庫は、日本でも一般的なクリーム・黒・ベージュに加えて
赤・オレンジ・黄色・ピンクなど全部で16色から選べます。
電気ケトルやトースター、ブレンダーも白や黒だけでなく赤や黄色、ピンクといった
カラーバリエーションがあります。
また日本では家電の表面に柄が入っていることは少ないですが、
SMEGの家電には柄の入ったものもあるのです。
電気ケトルとブレンダーには柄は無いものの、トースターにはイギリス国旗の
ユニオンジャックがデザインされたものがあります。
(イタリアの家電メーカーなのになぜユニオンジャック?)
冷蔵庫はさらにデザインの種類が多く、ユニオンジャックにイタリア国旗、
複数の色を組み合わせたマルチカラーのデザインもあります。
またドアの表面が、チョークで「WRITE on ME」と書かれていて黒板けしの消し跡も
付いた黒板のようなデザインになっているものもあるのです。
SMEGの家電は、
日本メーカーの家電では見かけることのない色デザインになっています。
インテリアとの調和を考えると置ける家はかなり限られますが、
ちょっと変わった色デザインの家電が欲しい人にはおすすめです。
ドルチェ&ガッバーナとのコラボモデル
SMEGには、イタリアを代表する高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」とコラボした
モデルの家電もあります。
冷蔵庫が2種類、トースター・ブレンダー・電気ケトルがそれぞれ1種類の
計5種類です。
(https://smeg.jp/?mode=srh&cid=2575345%2C0)
ハッキリ言って家電とは思えないほど派手なデザインとなっており、
冷蔵庫やトースターは一見しただけではただのオブジェにしか見えません。
日本では他業種とのコラボした家電はあまりないですし、
あってもここまで派手なものは見たことがないです。
一般的な日本の家だとかなり浮いてしまうので、
ドルガバとのコラボ家電が置ける家はかなり限られます。
SMEGの家電は日本で使える?
家電や電気関係に詳しい人だと「SMEGの家電は日本でも使えるのか?」
という疑問が頭に浮かぶはずです。
実は日本とイタリアでは「プラグ」と「電圧」の仕様が違っており、
そのままだとイタリアメーカーの家電は日本では使えないケースが多いのです。
日本でプラグと言えば2本の平行な板状の突起物が付いていますが、
イタリアを始めとしたヨーロッパでは2本の平行な棒状の突起物が付いています。
そのままだと日本の家庭用コンセントにプラグが挿せないので、
イタリアメーカーの家電を日本で使うときには変換プラグが必要です。
(変換プラグは家電量販店などで数百円で購入できる)
また日本の家庭用コンセントの電圧は100Vで、
日本仕様の電化製品は100V対応となっています。
イタリアの家庭用コンセントの電圧は220Vで、
電圧が100Vである日本の家庭用コンセントでは使えません。
無理やり使えないことはありませんが、
本来の性能が発揮できないばかりか故障のリスクが高いです。
一般的に対応電圧が違う電化製品を使う場合は、
昇圧変圧器を設置するか電化製品のパーツを交換することになります。
いずれにしても結構高額な費用がかかりますから、
ヨーロッパ仕様の電化製品を日本で使うのはあまりおすすめできません。
ただSMEGの家電については、
家電量販店やデパートでも販売されているので日本仕様となっています。
プラグはAタイプと言われる日本の家庭用コンセントに対応したものですし、
電圧も100V対応です。
変換プラグも昇圧変圧器もパーツ交換も不要で、
SMEGの家電は日本でそのまま使えます。
ただし日本でそのまま使えるのは、あくまで日本の店舗や日本向けの通販サイトで
販売されているSMEGの家電だけです。
ヨーロッパの店舗やヨーロッパ向けの通販サイトで販売されているSMEGの家電を
個人輸入する場合は変換プラグなどが必要となるので注意してください。
電気の周波数も気にしなくて大丈夫
日本で海外メーカーの家電を使うときには、
プラグの形状と電圧に加えてもう1つ「周波数」も気にしないといけません。
世界では国内で使用される電気の周波数は統一されているのが一般的ですが、
日本では東日本と西日本で電気の周波数が違います。
新潟県の糸魚川と静岡県の富士川を境として、
東日本では50Hz、西日本では60Hzの周波数の電気が使われています。
かつては東日本で使っている電化製品は西日本では使えませんでしたし、
西日本仕様の電化製品は東日本で使えませんでした。
現在はメーカー側の努力によって、
50Hz60Hzのどちらにも対応できるようにほとんどの電化製品がなっています。
イタリアを始めとしたヨーロッパの周波数は50Hzのため、
西日本ではヨーロッパ仕様の電化製品は基本的に使えません。
しかしSMEGの家電は日本仕様となっており、
日本メーカーの家電と同じように50Hz60Hzの両方に対応しています。
なので日本の家電量販店やデパート、日本向けの通販サイトで販売されている
SMEGの家電は周波数も気にせずに東日本でも西日本で使えますよ。
まとめ
SMEGはイタリアの家電メーカーで、日本に代理店があって、
日本で販売されているSMEGの家電はすべて日本仕様です。
これまで色々な海外の家電メーカーを調べてきましたが、
日本仕様になっていないケースが多く、そのままだと日本では使えませんでした。
しかしSMEGの家電は日本仕様ですから、そのままでも日本で使えます。
色やデザインが日本メーカーの家電には無いものとなっていますから、
置く家を選びますが、珍しい家電が欲しい人にはおすすめです。