会社に所属して働いていて「大事にされてないなぁ」と感じたことが1度や2度はあると思います。社員を大事にしない会社では働きたくないですが、社員を大事にしない会社の特徴とはどんなものか、見分け方はあるのでしょうか?
社員を大事にしない会社の特徴
残念ながら日本にも社員を大事にしない会社があり、そうした会社には共通したいくつかの特徴があります。
社員を大事にしない会社に入って後悔しないよう、これから就職、転職する人は参考にしてみてください。
労働時間が長い
社員を大事にしない会社の最大の特徴と言えるのが「労働時間の長さ」です。
「始発で出社して終電で帰る」といった、いわゆるブラック企業で働いていた人の話をネットなどで見聞きすることがあります。
例えばJR山手線の品川駅の始発は午前4時43分で、終電は午前0時47分です。(https://ekitan.com/timetable/railway/line-station/182-28/d1)
通勤時間が1時間だとすると、午前6時前に出社して会社を出るのは午前0時前で18時間勤務となります。
労働基準法では、雇い主は原則として従業員を1日8時間以上労働させてはならないと決まっているのです。(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/index.html)
18時間だと、法律で定められている正規の労働時間よりも時間外労働の方が長くなっています。
さすがに18時間労働は極端な例ですが、当たり前のように1日8時間を超えて働かせるのは社員を「コマ」としてか見ていない証拠です。辞めたり働けなくなったりしたら代わりのコマを補充すれば良い、ぐらいの考えなので、当たり前のように長時間労働させるわけです。
現状で当たり前のように長時間労働させられている場合は、会社から大事にされていないと思った方が良いかもしれません。
サービス残業・休日出勤が常態化している
長時間労働と関連して、「サービス残業」や「休日出勤」が常態化している会社も社員を大事にしているとは言えません。
サービス残業は、賃金が発生しない時間外労働です。一般的には退勤のタイムカードを押してからも働き続けることで、残業代が発生しません。
労働基準法では時間外労働には割増賃金の支払いが規定されており、サービス残業は明確に法律違反となります。(https://www.persol-pt.co.jp/miteras/column/service_overtime/)
会社側が強要しているわけではなく社員側が自主的に残業しているので、法律違反にならないという建前になっているのです。(まさに「社員のサービスによる残業」)
社員が自主的に残業することも無いことはありません。ただ自主的に残業しなければならないのは、会社から正規の労働時間では終わらないほどの仕事を押し付けられているからです。
期限までに仕事を終えないと評価が大きく下がってしまうので、自主的とは言いながらも半ば強制的に残業させられているのが実態です。
休日出勤も時間外労働で、本来は割増賃金が発生する上に振替の休日も貰えます。例えば日曜日に出勤して仕事をした場合は、代わりに月曜から金曜までの平日のどこかで代わりの休日が貰えるということです。
労働基準法では、毎週1日の休日もしくは4週間を通じて4日以上の休日を与えると定められています。
最近は完全週休二日制の会社も多いので、土日のいずれか1日だけの出勤で手当が出ているなら法律違反にはなりません。
しかし土日とも休日出勤させた上に振替で休日を与えないのは、明確に労働基準法違反です。休日出勤でタイムカードを押さずに働かせるのも法律違反となります。
社員は会社の奴隷ではありませんから、労働に対してはキチンと賃金を払わないといけません。残業や休日出勤に対して賃金が発生しないことが常態化している場合は、会社から大事にされていないと思った方が良いですよ。
有給休暇を取りにくい
「有給休暇を取りにくい」のも社員を大事にしない会社の特徴の1つです。
日給制でなくても通常は休んだ日は給料が貰えませんが、有給休暇は休んでも給料が出ます。
6か月以上継続して働いている社員に与えられる権利で、有給休暇は「取れる」のではなく「取らないといけない」ものなのです。会社側にとっても社員に有給休暇を取らせるのは義務となっています。
会社への事前申請が必要で日数に上限はあるものの、原則として有給休暇は社員が自由に取れるものです。(https://www.vbest.jp/roudoumondai/columns/7781/)
基本的に会社側に有給休暇申請を拒否する権限は無いので、有給休暇を取りにくくしていること自体が違法です。拒否するどころか、有給休暇の申請日を変更・指定したり、取得理由を聞くことも原則としてできません。
事前に申請するので、会社側は誰がどの日に有給休暇を取るかはあらかじめ分かっています。誰が有給休暇を取っても業務に支障が出ないよう、事前に手配しておくのも管理職の仕事です。
単に「忙しいから」「人が足りないから」という理由で有給休暇を取りにくくしているのは、社員を大事にしていない証拠となります。
慶弔休暇制度が無い
有給休暇と関連して、「慶弔休暇」が取れない会社も社員を大事にしているとは言えません。
福利厚生の一部で、慶弔すなわち冠婚葬祭を理由に休みが取れる制度のことです。(https://biz.tunag.jp/article/5962)
もっと具体的に言うと、自身や親類の結婚式、お葬式、法事、出産などの際に休みが取れる制度です。慶弔休暇は法律の規定がありませんが、厚生労働省の調査では90%以上の会社が慶弔休暇制度を設けています。(https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000428993.pdf)
会社によって慶弔休暇の規定が違っており、有給休暇となることもであれば無給休暇となることもあります。
冠婚葬祭は多くの人にとって人生の節目ですから、それを理由に休みが取れないのは社員を大事にしているとは言えないのです。
評価制度が曖昧
社員を大事にしない会社は、社員の「評価制度」が曖昧になっていることが多いです。
評価制度の詳細を公開する必要はないものの、
・会社が社員に何を求めているか
・評価で社内のランクがどう変わるか
・ランクが変わることで給料がどうなるか
ぐらいは明確になっている方が良いでしょう。
そうでないと、どうすれば評価されるのか、評価されるとどのぐらい昇進昇格して給料が上がるのかが分かりません。
会社に評価されることや給料が上がることは、仕事に対するモチベーションとなります。評価制度が曖昧でどうすれば評価されるのか分からないようでは、社員の仕事に対するモチベーションが上がりません。
また評価制度を曖昧にすることで、成果を上げても昇進昇格させずに給料も上げないようにしているケースもあります。優秀な人材を安く使おうとしている時点で、社員を大事にしている会社ではないですね。
離職率が高い
社員を大事にしない会社のテンプレート的な特徴として、「離職率が高い」ことが挙げられます。
サービス残業や休日出勤が常態化していて長時間労働だったり、有給休暇がまともに取れなかったりするような会社は誰しも辞めたいです。
これまで挙げてきた特徴が1つでもある会社は辞める社員が多く、必然的に離職率が高くなってしまいます。
厚生労働省のデータによると、2022年度の平均離職率は約15%です。(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/dl/kekka_gaiyo-01.pdf)
離職率は色々な条件で変動しますし、業種によっても大きく違いますから、平均以上だからと言って離職率が高いとは言えません。ただ離職率が20%を超えると注意が必要で、会社に何かしらの問題があると考えられます。
辞めたくても辞めさせてもらえない
離職率が高くないからと言って、社員を大事にしているとは限りません。
社員を大事にしない会社では、「辞めたくても辞めさせてもらえない」こともあるのです。
ドラマや映画のように辞表を上司に叩きつけて会社を去っていく、なんてケースはほとんどありません。
退職の際は、1か月以上前に上司など会社側に退職の意思を伝えるのが一般的です。仕事の引継ぎをしたり、自分の荷物を片づけたり、残っている有給休暇を消化したりなどといったことを退職までの期間に行います。
退職の意思を伝えた際に、上司などから引き止められることがあります。
しかし退職を申し出ている社員を無理やり引き止めることはできませんし、会社側の都合で退職させないこともできません。ブラック企業で行われているとされる、「辞めたらどうなるか分かっているのか」などと脅すなんてもってのほかのです。
無理やり引き止めたり脅したりする会社が、社員を大事にしているとは思えません。
社員を大事にしない会社に入るのを避けるには
これから就職にするにしても転職するにしても、社員を大事にしない会社には入りたくないです。では、就職や転職で社員を大事にしない会社に入らないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?
中途採用の求人情報をチェック
就職や転職で社員を大事にしない会社に入らないようにするには、「中途採用の求人情報」をチェックしてください。中途採用の求人情報を年中出しているような会社は、「退職者が多い」ということです。
新規事業の立ち上げや事業拡大で、頻繁に求人を募集しているケースもあります。しかしそれも一時的なことで、恒常的に新規事業を立ち上げたり事業を拡大するほど成長著しい会社はほとんど無いです。
中途採用の求人情報を頻繁に出している会社は、社員を大事にしないので退職者が多いと考えて良いでしょう。
口コミサイトをチェック
会社のリアルな内情が分かる「口コミサイトをチェックする」ことも、社員を大事にしない会社を避ける方法の1つです。
誰でも書き込めるような口コミサイトではなく
・オープンワーク
・エンゲージ
のような、現役社員や元社員が書き込める口コミサイトです。
新卒での就活なら「就活会議」というサイトの口コミも参考になります。
現役社員や元社員が匿名で書き込んでいますから、建前ではなく本音の口コミと言えます。口コミをチェックして評判が良くない場合は、社員を大事にしない会社と判断しても良いかもしれません。
新卒ならOB・OG訪問、インターンを活用
新卒での就活なら、「OB・OG訪問」や「インターン」を活用するのもおすすめです。
OB・OG訪問では結構本音を話してくれることも多く、「ウチの会社は止めた方が良い」といったことを言ってくれるケースもあります。少なくとも会社説明会よりはリアルな話が聞けるので、利用できるならOB・OG訪問は利用した方が良いですよ。
インターンは短期間とは言え会社で働きますから、社内の雰囲気や社員の表情などを実際にチェックできます。「お客さん扱い」ではありますが、実際に中に入ってみないと分からないこともインターンなら知れます。
転職では使えない新卒での就活ならでは特権ですから、OB・OG訪問やインターンはぜひ活用してください。
専門家に相談する
新卒での就職でも転職でも、社員を大事にしない会社を避けるには「専門家に相談する」のが一番です。
転職ならエージェント、新卒での就活なら大学のキャリアセンターや就職支援課で相談するのも良いでしょう。こうした専門家は、口コミサイトなどには出てこないそれぞれの会社のリアルな情報を持っています。
特に「良し悪しを見分ける目」に自信がない場合は、専門家を頼るのが絶対おすすめです。
まとめ
社員を大事にしない会社には、いくつか特徴があります。ただ、外から見ても分かる特徴もあれば、中に入ってみないと分からない特徴もあります。
リアルな内情が分かる口コミサイトや専門家などを利用して、社員を大事にしない会社に入るのを避けてください。
私も大事にされていないと感じることがあり、私の勤務先が社員を大事にしない会社ではないかと危惧していました。
しかし今回社員を大事にしない会社について調べてみて、大事にされないのは半ば私の問題だと気付きました・・・。