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HSPだって出世したくないわけじゃない

仕事をするのがイヤじゃないけど出世したくない、
と考えている人は「HSP」かもしれません。

私も若干HSPの気があるような気がしますが、HSPとは何なのでしょうか?
HSPは会社勤めに向かないのでしょうか?

HSPは感受性が豊かすぎる人

HSPは「Highly Sensitive Person」の略で、簡単に言うと「感受性が豊かすぎる人」の
ことです。
(https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/heart/?p=12278)

光や音など周辺の環境に非常に敏感で影響を受けやすく、1つの物事に対して
深く考え結論を出すのに長い時間をかけるというややマイナスの特性を持っています。

反対に、共感性が強く相手の感情を察知しやすい、
通常は気付きにくい相手の些細な変化に気付きやすいというプラスの特性もあります。

HSPは別に病気や障がいではないので、何かしら治療が必要だったり、
日常生活や仕事に大きな支障を及ぼすことはありません。

全人口に対して15~20%の割合でHSPの人が居るとされており、
約5人に1人がHSPだと推定されるのです。

有名人にもHSPは居る

有名人の中にもHSPであることを公表している人が何人か居ます。

例えば、お笑いタレントロンドンブーツ1号2号の田村淳さんはX(旧Twitter)で
自身がHSPであることを公表しています。
(https://twitter.com/atsushiTSK/status/1428532763590758403?ref_src=twsrc%5Etfw)

他にもタレントのベッキーさん、アイドルグループでんぱ組.incの元メンバー
最上もがさん、俳優の要潤さん、EXILEのATSUSHIさんもHSPを公表しているのです。

田村淳さんのように精神科を受診すればHSPの診断が受けられますが、精神科を
受診する機会がほとんど無いのでHSPだと気付かないケースも少なくありません。

約5人に1人がHSPですから、診断を受けたけど公表していない、
HSPだと自覚せずに活動している有名人も多いと思われます。

テレビなどのメディアでよく見かけるタレントや俳優、歌手にも居るわけですから、
HSPは意外と身近なんですね。

HSPにはうつのリスクがある

HSPの人は「うつ」を発症するリスクがHSPでない人に比べて高いとされています。
(https://www.clinicfor.life/articles/d-023/#:~:text=HSP%E3%81%AE%E4%BA%BA%E3%81%AB%E3%81%AF,%E3%81%A8%E5%AE%9A%E7%BE%A9%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82)

HSPの人には
 ・周りの環境に影響を受けやすい
 ・他人に共感しやすい
 ・疲れやすい
といった傾向があります。

周りの環境に影響を受けやすいため、工事現場の騒音などHSPでない人には
ほとんど気にならないことがHSPの人は非常に気になってしまうのです。

また他人に共感しやすいので、全く関係の無い人が怒られている場面を目にすると
自分も怒られている気持ちになります。

疲れやすいこともあって、HSPでなければ気にならないことを気にして、
共感しないことに共感することで精神的に参ってしまいやすいのです。

周囲の環境に影響を受けやすいことや他人に共感しやすいことを友人などに相談して
 ・そんなこと気にしなければ良い
 ・そんなこと気にするなんてちょっとおかしいんじゃない
など否定的なことを言われると精神的に病むことになるわけです。

HSPは病気でも障がいでもないので友人や同僚に理解してもらえず、
自分を追い込んでいってうつの発症に至ることになります。

HSPを自覚していれば多少は心の折り合いが付けられるかもしれませんから、
もし自分がHSPかもと思う場合は精神科を受診してみてください。

HSPの人は出世したくない?

HSPの人が全員「出世したくない」と思っているわけではなく、
HSPでも出世したいと思っている人も少なからず居るはずです。

もちろんHSPの人でも出世することは可能ですが、
会社勤めの場合は出世に多少時間がかかることも考えられます。

HSPの人は1つの物事に対して深く考えるため、
考えを簡潔にまとめて発信するといったことが苦手です。

会社勤めをしていると会議やミーティング、プレゼン、朝礼・会合での挨拶など
意見を簡潔にまとめて発信しなければならないケースが少なからずあります。

こうした場面でHSPの人は適切な発信が上手くできないため、
仕事に対する意欲や積極性を疑われることになってしまうのです。

また物事を深く考えることで余計なことまで考えてしまい、
社会人の基本である「報連相(報告・連絡・相談)」が遅れることにも繋がります。

報告しようにも「ダメ出しされないかな」「納得してくれるかな」と考え、
連絡する際も「もっと良い伝え方があるかもしれない」と考えてしまいます。

連絡や相談の際には「忙しい時に連絡や相談したら嫌われるな」などと考えて、
結果的に報連相が遅れてしまうのです。

報告しないことで仕事がスムーズに進まなくなり、連絡しないと相手の信用を失い、
相談しないと自身の成長が止まってしまいます。

報連相が遅れることは会社にとっても自身にとってもプラスにはならないので、
出世が遅れる要因となってしまうわけです。

周囲の目が気になる

HSPの人は自分に対する周囲の反応を必要以上に気にする、
悪く言うと若干自意識過剰な面を持っています。

オフィスのような大人数が居る場所で仕事をしていると、
周りの目が気になって仕事に集中できなくなることがあるのです。

寝ているなど余程変なことをしていない限りは、周りの人も仕事中ですから
同僚の仕事している姿をジッと見つめていることはありません。

しかしHSPの人は向けられてもいない周囲の目が気になって仕事に集中できず、
結果的に仕事が遅くなってしまいがちです。

仕事が遅いと「仕事ができない」と思われてしまうので、
上司の評価が上がらずに出世も遅れてしまうというわけです。

物事を並行して行うのが苦手

複数の物事を並行して行う、いわゆるマルチタスクをHSPの人は苦手としています。

1つの物事を深く考えるために2つ3つのことを並行して行うことが難しく、
無理にマルチタスクを行おうとすると軽いパニックになってしまいます。

Aの作業にかかっている時に「Bはこうしよう」という考えが浮かび、Bの作業に
とりかかると「Cはこうした方が良いな」と別の作業についての考えが浮かぶのです。

マルチタスクだと他の作業が気になって目の前の作業に集中できず、
全ての作業が進まないまま時間だけが過ぎていくといった状態となります。

取り組む作業に優先順位を付けて1つずつ取りかかれば良いと分かってはいるものの、
実際には効率的な作業はできずに仕事が遅くなってしまうわけです。

出世したいけど出世しなくても良い

HSPの人は出世したい気持ちがある反面、
出世しなくても良いという気持ちも持っています。

自分が出世すると誰かが出世できなくなりますし、
自分が出世することで自分の部下になる人も出てきます。

HSPの人は共感性が強いので、
自分が出世することで出世できなくなる同僚の気持ちに共感するのです。

同僚が「残念」「悔しい」と感じているだろうなと一方的に共感してしまい、
同僚に対する申し訳なさから「出世しなくても良い」と思ってしまうわけです。

また部下になるであろう同僚に対しても、「自分みたいな上司はイヤだと思っている
だろう」と考えてしまって人の上に立つことを遠慮してしまいます。

出世はしたいものの同僚の気持ちを考えると出世しなくても良い、
となるのがHSPの人なのです。

HSPの人は管理職に向いている側面もある

HSPの人は出世が遅れがちですが、管理職に向いている面もあります。

HSPの人は周りの目を必要以上に気にしますが、
これは反対に言うと周囲に対する観察力が優れているとも言えるのです。

管理職は部下の働きぶりをしっかりと観察して、
それぞれの能力に見合った仕事を割り振らなければいけません。

観察力に優れるHSPの人は、部下1人1人の能力を見極めて適切に
仕事を割り振ることができる可能性が高いです。

また共感性が強いですから、部下が「やりにくい」と感じていることをすぐに察知して
仕事しやすい環境を整えることができます。

ただストレス耐性が低く精神的に疲れやすいので、
部下と上司に挟まれた中間管理職では精神的にすぐに参ってしまうと考えられます。

管理職は会社全体のことを考えて部下に不利益になることもしないといけませんが、
共感性の強いHSPの人は部下に不利益になることはできません。

全体的に考えるとHSPの人は部下から見ると「良い上司」になりますが、
会社から見て「優秀な管理職」とはなりえにくいですね。

まとめ

HSPの特性を考えると会社勤めにあまり向いていないとも言えますが、
会社勤めで成功しないとも言い切れません。

他の人より多少時間はかかっても出世することはできますから、
「HSPだから出世したくない」と考えずできる範囲で仕事に励みましょう。

最初は私自身もHSPの気があると思っていましたが、
鈍感だし共感性も無いのでHSPではなさそうですね。

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