どこの会社にも何も役に立たない人は1人ぐらい居ますが、ビジネスパーソンの
8割以上が「上司が役に立たない」と思っているという調査結果もあります。
(https://news.mynavi.jp/article/20210208-1684747/)
そもそも役に立たない上司とはどういう上司なのでしょうか?
役に立たない上司の下で働くことになったらどう対処すれば良いのでしょうか?
役に立たない上司の特徴
一口に「役に立たない」と言っても、
・やればできるのに仕事をしない
・仕事はするけど能力が足りない
など色々なケースがあります。
私が実際に経験したことや周りから聞いた話、ネットの情報などを元に
「役に立たない上司」の特徴をいくつか紹介します。
もしあなたが部下を持つ立場にあって、これから紹介する特徴が1つでも
当てはまっていたら「役に立たない上司」と思われてるかもしれませんよ。
指示に一貫性が無い
上司は部下に仕事の指示を出しますが、
その指示に一貫性が無いと「役に立たない上司」と思われてしまいます。
例えば、1つの仕事を進めるのにプランAとプランBの2つがあって、
上司の指示でプランAを選択したとします。
プランAで仕事を進めていたら「やっぱりBにしようか」と上司が言い出しました。
上司の指示通りプランBに変更して上手くいかないと、
「やっぱり俺の言う通りAにしておけば良かっただろ」と言われました。
最初にAと言っておきながら途中でBに変更させ、それが上手くいかないと
やっぱりAが良かったでは指示に一貫性の欠片もありません。
自分の意見に自信が無いのか責任を取りたくないのか分かりませんが、
一貫性が無いと指示される部下が困るだけです。
指示に一貫性が無い上司は、
部下から信用されませんし「役に立たない」と思われても仕方がありません。
マネジメントができない
管理職は「マネージャー」であり、部署や部下をマネジメントする立場です。
ただ最近の管理職は管理以外の仕事もしなければいけないことも多くなっていて、
自分の仕事で手一杯でろくにマネジメントができていないケースもあります。
仕事で的確な指示が全くできず、部下の業務状況も把握しておらず、
スケジューリングもめちゃくちゃでは部下は仕事ができません。
能力が無いわけではなく、
現場の仕事はできるのでプレーヤーとしては優秀だったりします。
プレーヤーとして優秀なので昇進・昇格したけど、マネージャーとしての能力が
足りずに役に立たないという烙印を部下に押されるケースも少なくないです。
部下に仕事を丸投げする
役に立たない上司の典型的な特徴として「部下に仕事を丸投げする」ことが
挙げられます。
その上の上司から指示されたことをそのまま右から左へ部下に流すだけで、
自分は何もしないなどというケースです。
最近は少なくなりましたが、
年功序列で単に長く勤めているだけで管理職になった人に多いパターンですね。
何かしら指示をしたりアドバイスをくれれば良いのですが、
質問しても「○○さんに聞いて」と言うだけ。
丸投げしたくせに進捗状況はしきりに気にしたり、
「ちゃんとやってくれよ」とハッパをかけてきたりはします。
(でも具体的なアドバイスはしない)
仕事が終わって報告に行くと、さも自分も一緒に作業したかのような感じで
労いの言葉をかけてくる、これでは部下としても腹が立ちますよね。
すぐ感情的になる
すぐ感情的になって怒鳴ったり、
勢いだけで物事を推し進めようとする上司も役に立ちません。
私だけかもしれませんが、
体育会系でいわゆる脳筋タイプの人はすぐ感情的になるイメージです。
相手が感情的だとこちらは何も言えませんし、
何か言ったところで逆撫でするだけで余計に感情的になってしまいます。
上司に感情的になられると部下が引き下がるしかなく、
結局すべて部下の責任にされることになるのです。
仕事では「情熱」や「やる気」といった感情が重要になることもありますが、
感情だけでは仕事はできません。
特に部下をまとめる立場にある人は、
常に冷静で論理的に物事を考えられるようでないといけません。
上司も人間ですから無感情では居られませんが、あまり感情的になられると
部下としては「役に立たない上司だな」と思ってしまいます。
電子機器が使えない
パソコンやタブレットなどの電子機器の扱いが苦手な上司も、
「役に立たない」というレッテルが貼られます。
今やパソコンやタブレットなどの電子機器は仕事に欠かせないもので、
最低限の機能ぐらいは使いこなせないと仕事がスムーズに進められません。
私の年齢(40代半ば)だと、インターネットが一般的に普及したのが
大学生の頃でギリギリ社会人になる前でした。
比較的若い時からITに触れてきたので、パソコンやタブレット、スマホなどは
何とか最低限の機能ぐらいは使いこなせているつもりです。
しかし私より上の世代は社会人になってからインターネットが普及したため、
若い時と今では働き方や仕事での必需品が全く変わってしまっています。
小さい時からITに触れている20代30代に当たり前にできることが、
50代60代になると当たり前にはできないのです。
ただプライベートならそれでも許されますが、仕事は別でビジネスパーソンである
以上は働き方の変化に対応しなければいけません。
「老いては子に従え」という言葉の通り、子供や若い部下に教えを請うてでも
電子機器を最低限扱えるようになることが求められます。
「自分の若い時にはこんなもの無かった」「こんなもの使わなくても仕事はできる」
などと踏ん反り返っているだけでは役に立たないと思われても仕方ありません。
上司が役に立たない場合の対処法
上司が役に立たないと短絡的に「転職」を考えてしまいがちですが、
転職先にも役に立たない上司が居るかもしれません。
転職を否定するわけではないものの、
「上司が役に立たない」という問題は転職では解決できないこともあるのです。
家族が居て簡単に職を変えることができないケースもありますし、
役に立たない上司でも上手く付き合っていくしかありません。
上司と極力関わらない、頼らない
上司が役に立たない時は、極力関わらないし頼らないようにしましょう。
いくら役に立たないと言っても上司であり、あなたが任されている仕事に
決裁権を持っていますから完全に無視することはできません。
「役に立たない」ので有益な指示やアドバイスが貰えるとは、
最初から思わないようにしておくのです。
仕事で何かあれば連絡して、
進捗状況は報告と最低限の報連相だけはしておきます。
分からないことや困ったことがあれば、
上司ではなく優秀な先輩や同僚にアドバイスを求めます。
上司に期待するから、裏切られた時に「役に立たない」と落胆するのです。
最初から期待せずに「役に立たないもの」と思っておけば、
本当に役に立たなくても落胆することはありません。
役に立たない上司と必要以上にコミュニケーションを取らずに済みますから、
ストレスも溜まりにくくなります。
役に立たない上司をコントロールする
役に立たない上司をあなたがコントロールして、
役に立つようにするという方法もあります。
いわゆる「ボスマネジメント」という方法で、部下が上司を育ててあげるのです。
(https://mpg.rightmanagement.jp/hrcafe/consulting/boss-management.html)
まず役に立たない上司と信頼関係を築き、
次に上司の性格や好みに合わせて行動し、最後に上司に提案します。
一定の信頼関係を築いて性格や好みに合わせて行動することで、
完全に上司に気に入れられて全幅の信頼が得られます。
全幅の信頼が得られれば、
多少不躾な提案をしても上司は受け入れてくれるのです。
そうやってあなたが仕事しやすいように役に立たない上司をコントロールするのが、
ボスマネジメントです。
ただ上司をコントロールできるようになるまでには時間がかかりますし、
余程精神的に強くないとストレスで心が折れてしまいます。
役に立たない上司に好意的なことはありませんから、
好意的でない相手に気に入られようとするとめちゃくちゃストレスを感じます。
昇進・昇格して役に立たない上司よりも上の地位を目指すのであれば、
ボスマネジメントという選択肢も悪くありません。
(私には無理ですが・・・)
感情と仕事を切り離す
上司が役に立たない場合は、
「コイツ役に立たないな」という感情と仕事を切り離して考えることも重要です。
役に立たない上司に合わせて仕事をすることでスムーズに進まずミスも出て、
ひいては会社の業績に良くない影響を及ぼしてしまいます。
また「コイツ役に立たないな」という感情を持ち続けていると、
仕事に集中できなくなります。
役に立たない上司のせいで、
あなたまで「仕事ができない」というレッテルを貼られるのはもったいないです。
上司に対する感情は横に置いておいて、目の前の仕事だけに集中するのです。
集中すればミスも少なくなって仕事が捗り、成果が上がります。
あなたが成果を上げることで役に立たない上司の評価も上がりますが、
上司の評価が上がれば同時にあなたの評価も上がるので良しとしましょう。
仕事第一の考え方を捨てる
役に立たない上司の下で働くことになったら、
「仕事第一」の考え方を捨てるのも1つの方法です。
仕事を第一に考えているからこそ、上司が役に立たないと自分の昇進・昇格にも
良くない影響を及ぼすので腹が立ちます。
しかし半ば昇進・昇格を諦めて仕事を第一と考えないようすれば、
上司が役に立たなくても特に何とも思わなくなります。
これまで第一のポジションを占めていた仕事の代わりとなる「楽しみ」を見つけて、
そちらに没頭するのです。
家族が居るなら、
家族サービスに徹して「良き夫」「良きパパ」を目指すのも良いでしょう。
心の拠り所ならペットなら、
ペットにとことん愛情を注いであげるのも良いかもしれません。
何かを集めるのが好きなら、お気に入りのキャラクターのトレーディングカードや
フィギュアなどを集めても良いです。
自宅の周辺を散歩して、我が町の魅力を再発見するなんてのも悪くありません。
別に何かの役に立ったり、他人から見て価値のあるものでなくても、
自分が没頭できるものなら何でも構いません。
ただ楽しみに没頭するためにはそれなりにお金もかかりますから、
そのお金を稼ぐ手段として仕事をするのです。
楽しみのための仕事なら頑張れますし、
たとえ上司が役に立たなくても何の問題もありません。
私のようにそれほど上昇志向が強くないのであれば、
楽しみ第一で仕事は仕事と割り切るのもおすすめです。
まとめ
役に立たない上司の特徴や対処法を紹介しましたが、
いつ役に立たない上司の下で働くことになるか分かりません。
昇進・昇格を目指すなら、
そうした役に立たない上司とも上手く付き合っていく必要があります。
しかし役に立たない上司に合わせて仕事をするのはかなりストレスで、
志半ばで心が壊れてしまう恐れも無いとは言えません。
半ば昇進・昇格は諦めることになりますが、
仕事第一の考え方を捨てて楽しいことに注力するというのも悪くないですよ。