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Grundig(グルンディグ)はどこの国のメーカー?

家電を探してるのか珍しい家電メーカーを探してるのか分からなくなってますが、
また「Grundig(グルンディグ)」というメーカーを見つけました。

私が家電メーカーに疎いだけなのか、
Grundigも初めて聞く名前だったのでどこの国のメーカーなのか調べてみます。

Grundigはどこの国のメーカー?

「Grundig(グルンディグ)」は、
1945年にドイツのニュルンベルクで設立された家電メーカーです。

英語での読み方だと「グルンディグ」となりますが、
「グルンディッヒ」の方がドイツ語での読み方に近いようです。

ちなみに社名のGrundigは創業者のファミリーネームで、
日本で言うと「トヨタ」や「松下電器(現パナソニック)」みたいな感じでしょうか。

1930年に前身であるラジオ販売店を設立、1945年に家電メーカーとなり、
1947年にラジオの組み立てキットを発売します。

当時はラジオが主力製品で、
1950年頃にはヨーロッパ最大のラジオメーカーとなります。

Grundigはヨーロッパ最大のラジオメーカーになると同時に、
ラジオに代わって次世代の主役となるテレビ製造を開始しました。

現在もオーディオ・ヴィジュアル機器が主力製品ですから、
家電メーカーと言うよりはオーディオ・ヴィジュアル機器メーカーの側面が強いです。

Grundigは一度倒産している

2024年現在もGrundigブランドの家電は製造・販売されていますが、
実はGrundig自体は過去に一度倒産しています。

電気シェーバーでもお馴染みのオランダの電機メーカー・フィリップスが、
長らくGrundigの経営に参加していました。

しかしGrundigの業績が悪化したことから、
1993年にフィリップスが経営から撤退、1998年には株式も売却してしまいます。

大株主であったフィリップスが撤退したことでGrundigは資金繰りがさらに悪化、
銀行からも融資が受けられなくなり2003年にGrundigは破産します。

Grundig本体が破産した後は各部門が切り売りされ、
電化製品部門はイギリスの「Alba」とトルコの「Beko」に買収されました。

2007年にAibaが持っていたGrundigの半分をBekoに売却、
2009年にはBekoの親会社であるアルチェリクとGrundigは合併します。

実質的にはアルチェリクにGrundigが吸収される形で、2024年現在は
トルコの大手電機メーカーグループ・アルチェリクの1ブランドとして存続しています。

ドイツは家電大国

家電大国と言えば日本や最近だと中国をイメージしますが、
実はドイツも家電大国です。

ご存知の通り、先の大戦でドイツと日本は同盟を結び、ともに連合国に敗れました。

戦後の日本が焼け野原になったのとドイツも同じ状況だったのですが、
その復興を支えたのが家電だったのです。
(http://www.newsdigest.de/newsde/features/10041-hausgeraete#:~:text=%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%80%81%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%80%81%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AE%E4%B8%89,%E3%81%AE%E3%83%92%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AB%E3%82%82%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%9E%EF%BC%81)

ドイツの家電の歴史は古く、1920年代には既にドイツで家電が存在していました。

しかし当時はまだ高級品であったため一般的には普及しておらず、
戦後の1950年代から1960年代にかけてドイツで家電が一般的に普及し始めます。

一般家庭で家電が使われるようになったことで、家電業界を中心に
経済発展・技術革新が起こってドイツの戦後復興を支えたのです。

日本では化繊を中心とした繊維工業や石炭などの鉱業が戦後復興を支えましたが、
ドイツは家電産業が復興のシンボル的存在でした。

世界トップの家電大国としての地位はその後日本に譲ったものの、
現在でもドイツでは家電産業が盛んです。

意外と身近なドイツの家電メーカー

日本ではGrundigの知名度はあまり高くないものの、
ドイツの家電メーカー自体は意外と日本に浸透しています。

食洗機など高級なキッチン家電の代名詞で、
誰しも一度は使ってみたいと思う「ミーレ」はドイツの家電メーカーです。

洗濯機や電動工具でも有名な「ボッシュ」、高圧洗浄機の「ケルヒャー」、
電気シェーバーの「ブラウン」などもドイツの家電メーカーなのです。

日本も世界有数の家電大国で、
パナソニックなど世界に冠たる電機メーカーも多数存在しています。

にも関わらず、意外とドイツを始めとした海外メーカーの家電も結構浸透しており、
意識していないもののお世話になっています。

「ドイツの家電メーカー」と言われてもあまりピンと来ませんが、
日本では身近な存在なのです。

ドイツの家電の特徴

Grundigを含めたドイツの家電の特徴として、
まず第一に「高性能」であることが挙げられます。

何と言ってもドイツは1920年代、日本で言うと大正後期から昭和初期に
かけての頃、すでに本格的な電化製品を開発していました。

100年以上に渡る電化製品製造の歴史で培った技術を生かして、
高性能かつ使いやすい家電がドイツメーカーの製品には多くなっています。

ドイツの家電の大きな特徴としてもう1つ「丈夫さ」が挙げられます。

日本でもモノを長く使う習慣がありますが、ドイツを始めとしたヨーロッパでは
モノを長く使うことが文化として根付いているのです。

そのためヨーロッパの家電メーカーの製品は、
基本的に丈夫で耐用年数が長くなっています。

例えばミーレの洗濯機や食洗機は平均して15年以上使用されており、
他のドイツメーカーの家電も10年以上は使えるようになっています。

日本メーカーの家電も丈夫ですが、
日本メーカーの洗濯機や食洗機の寿命は6~7年です。

ドイツの家電の方が日本の家電よりも1.5倍から2倍ぐらい長く使えるので、
いかにドイツの家電が丈夫かわかりますね。

またドイツメーカーの家電には「シンプルなデザイン」のものが多いです。

ドイツ以外のヨーロッパメーカーの家電には、赤や黄色など派手な色を使った
日本人から見ると奇抜なデザインの製品も少なくありません。

しかしドイツの家電はシンプルなデザインで、色も派手ではなく、
どちらかと言うと日本の家電に近いイメージとなっています。

先にも書きましたが、
意識はしていないものの日本ではドイツメーカーの家電が結構浸透しています。

高性能で丈夫、シンプルなデザインといった特徴は日本メーカーの製品とも
共通しており、日本人好みなのかもしれないですね。

ドイツ・日本の次はトルコ?

Grundigはトルコの大手家電メーカーであるアルチェリクに吸収されましたが、
日本ではトルコに家電のイメージはあまりありません。

日本でトルコと言えば、ケバブやトルコアイスなどの食べ物、
イスタンブールやカッパドキアなど観光地などのイメージが強いです。

近年トルコでは家電産業が盛んになっており、
中国とともにドイツ・日本に代わる家電大国のトップの地位を伺うほどの存在です。

Grundigを吸収したアルチェリクは、海外に13もの子会社があって、
アメリカや中国など100か国以上で事業を展開しています。

2023年上半期のアルチェリクを含むグループの連結売上高は249億USドル、
日本円にして3兆円を超えています。

2024年現在、市場が小さいのか参入のハードルが高いのか、
アルチェリクを始めとしたトルコの家電メーカーは日本にほとんど進出していません。

実際にGrundig製品は家電量販店では取り扱っていませんし、
大手通販サイトでも日本向けにはほとんど販売されていません。

海外製品を専門的に取り扱っている「Techinn」や「セカイモン」などで、
Grundig製品が買えるぐらいです。
(Techinn:https://www.tradeinn.com/techinn/ja/grundig/4511/m)
(セカイモン:https://www.sekaimon.com/s/grundig%20rf/-/293/?srsltid=AfmBOorkRfuxHajiKOXS49LnJUbdV4Na9wQk4Zk9U3hrW-a1np5DoS76)

2021年には、日本を代表する家電メーカーの1つである「日立」の海外事業部門を
アルチェリクが実質的に買収しました。

現状日本ではトルコの家電に馴染みがありませんが、
近い将来には意識しないぐらいトルコの家電にお世話になっているかもしれません。

アルチェリクはあのビッグクラブのスポンサーだった

日本では家電メーカーとしてあまり馴染みがないアルチェリクですが、
サッカーファン特にスペインサッカーが好きな人はよく目にしているはずです。

強豪揃いのスペイン1部リーグ(リーガ)の中でも名門中の名門「バルセロナ」、
アルチェリクはバルセロナのスポンサーを務めていました。

バルセロナと言えば日本の「楽天」がメインスポンサーを務めていましたが、
その楽天と同時期にアルチェリクもバルセロナのメインスポンサーだったのです。

「Rakuten」のロゴが胸に入っているバルセロナのユニフォームの袖に
「Beko」というスポンサー名が入っているのを覚えていないでしょうか?

Bekoはトルコの家電メーカーでアルチェリクの子会社で、
厳密に言うとアルチェリクではなくBekoがバルセロナのメインスポンサーでした。
(https://www.fcbarcelona.jp/ja/news/1122404/beko-)

ちょうどメッシ選手が在籍していた時期なので、普段あまりサッカーを見ない人でも
一度ぐらいはBekoのロゴ入りユニフォームを目にしているかもしれません。

楽天がバルセロナのメインスポンサーになって胸にロゴが入るというのは、
サッカーファンにとっては衝撃的なニュースでした。

それを考えると、Bekoがバルセロナのメインスポンサーになったことが
トルコで驚きを持って伝えられたであろうことは想像に難くないですね。

Grundig製品は日本では使えない?

かなり横道に逸れたのでGrundigの話に戻しますが、
Grundig製品は日本では使えない可能性があります。

まずGrundigを始めとしたドイツメーカーの家電は、
「プラグ」の形状が日本と違っています。

日本の家電のプラグは2本の平行な板状ですが、
ドイツを始めとしたヨーロッパの家電のプラグは2本の平行な棒状です。
(https://ae01.alicdn.com/kf/HTB1MY1ZLAvoK1RjSZFNq6AxMVXar/EU-uk-1.jpg)

そのままでは日本の家庭用コンセントには繋げませんから、
家電量販店などで数百円程度で販売されている変換プラグが必要となります。

もう1つ日本とドイツで違うのが「電圧」で、
日本が100Vなのに対してドイツは220-230Vです。

ドイツの家電を電圧の違う日本でそのまま使うと、
十分な性能を発揮できない上に故障の原因となります。

対応電圧の違う家電を日本で使うには、昇圧変圧器を設置するか
家電の電圧に関するパーツを交換しなければいけません。

昇圧変圧器の設置には100万円単位、パーツ交換にも数万円は
かかるでしょうから、そこまでしてGrundig家電を使う必要があるかどうかです。

ミーレやケルヒャーなど日本で販売されているドイツメーカーの家電は、
プラグも対応電圧も日本仕様となっています。

日本に進出していないGrundigの家電は日本仕様になっていませんから、
そのままでは日本で使えないのです。

まとめ

Grundigはドイツの家電メーカーで、
現在はトルコの大手家電メーカー・アルチェリクの傘下となっています。

Grundig・アルチェリクともに現状では日本に進出しておらず、
家電量販店や日本向けの通販サイトでは家電は購入できません。

購入できたとしてもプラグの形状と対応電圧が違いますから、
使うのには変換プラグや昇圧変圧器などが必要です。

乾電池で使える小型家電ならともかく、コンセントに繋いで使う家電で
Grundig製品を選ぶのは現状ではおすすめできません。

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この記事を書いた人

はじめまして、こんにちは。
HN:ミカエルといいます。
1978年生まれ、40代独身の中小企業サラリーマンです。ずっと平社員、つまり「ヒラ」です。

もともと理系ですが、プログラミングなどの専門スキルはなく、PCも人並みに使える程度。性格は内向的で、人前で話すのは大の苦手。そんな自分なりに頑張ってきたつもりですが、気づけば40代になっても平社員のまま。悔しさや惨めさを感じたこともありましたが、これからは気持ちを切り替え、「仕事は仕事」と割り切りながら、健康に気をつけつつ、投資や副業で新しい道を模索していこうと考えています。


「ヒラサラ」について
「ヒラサラ」は、意識低めの40代平社員が、会社や仕事に振り回されず、無理なく生きるためのヒントを発信するブログです。

社会では「出世しないとダメ」「頑張らないと負け組」といった風潮が根強いですが、私は「優秀じゃないと受け入れられない社会」から降りる選択肢もアリだと考えています。

このブログでは、
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✅ 健康を維持しながら無理なく働く方法
✅ 副業・投資を活用して人生の選択肢を広げるヒント
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などを、リアルな経験を交えながら発信していきます。

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