2024年は年明け早々に能登が震災に見舞われましたし、
過去の経験から私も含めて防災対策をしている人も多いはずです。
防災対策では水など様々なものを備蓄しますが、
防災グッズとして「ポータブル電源」は必要なのでしょうか?
災害時にポータブル電源は必要か?
「災害時にポータブル電源は必要か?」、何とも難しい問題ですが、
私個人としては「水や食料ほど必要ではないが有ると便利」だと考えています。
地震や台風などの災害に見舞われた時には、
まず何よりも「命を落とさないこと」が重要です。
災害が発生した時点では、「建物などの下敷きにならない」「海や川など
危険な場所に近付かない」などといったことを意識しなければいけません。
発生時点で生き残ることができたら次は「生き続けること」が重要で、
人が生き続けれるためには水と食料が必要です。
水と食料が確保できたら次は「情報」で、
安全を確保し続けるためには最新の情報を得なければいけません。
災害時に最新の情報を手軽に得られるのラジオで、
乾電池で使える携帯ラジオがあれば十分です。
水と食料と最新の情報が確保できると、人間は贅沢なもので「快適さ」を求めます。
温かいものを食べたいと思いますし、
夏なら涼みたい冬なら暖を取りたいとなり、ここで「電気」が必要となるのです。
災害時には停電も発生しますから、
電気を使うためにはポータブル電源が必要となります。
災害時に真っ先に必要となるのは水と食料で、
その次が情報を得るための手段、その次が電気です。
ですから災害時にポータブル電源が絶対必要とは言えないものの、
有ると災害時でもそれなりに快適に過ごせるので便利というわけです。
災害時にポータブル電源があると何ができる?
ポータブル電源があることで災害時でも電気が使えると言っても、
普段の生活と同じように電気を使うことはできません。
充電が無くなるとポータブル電源は使えなくなりますから、
いつ停電が解消するか分からない状況では無駄使いできないのです。
まず、いまや多くの人の生活必需品になった「スマホ」の充電が
ポータブル電源でできます。
スマホがフル充電の時に災害が発生するとは限らず、
いざという時に充電が無くてスマホが使えないことがあるかもしれません。
ポータブル電源の容量が小さくても、
スマホの充電ぐらいであれば十数回程度はできます。
家族が居ても、
全員分のスマホをフル充電することがポータブル電源があれば可能です。
スマホが使えれば最新の情報が手に入りますし、
非常時には電話やSNSなどで自分から情報を発信することもできます。
懐中電灯の代わりとしても使える上に、
気持ちに余裕が出てきたらネット動画などで気を紛らわせることもできます。
スマホが使えることで安全が確保できる上に気持ちの余裕も生まれますから、
災害時のポータブル電源の存在感は決して小さくありません。
照明が使える
災害時に停電が発生しても、ポータブル電源があると「照明」が使えます。
昼は良いのですが、
夜になると停電中は一切照明がつかいのでいつも以上に暗くなります。
普段は街灯やお店などの看板、周りの家の照明が漏れ出すことで、
夜でも真っ暗になることはありません。
しかし停電になると普段当たり前についているものが全て消えているため、
思った以上に暗くなるのです。
被災直後に暗い中で長時間過ごさないといけないとなると不安が大きくなり、
精神的に追い込まれてしまいます。
ポータブル電源によって照明が使えて周辺が明るくなれば、
多少は精神的に落ち着けます。
また地震が発生した場合は家の中が散らかりますから、
暗い中でむやみに歩き回るのは危険です。
照明が使えることで家の中での安全が確保できるので、
ポータブル電源があると便利です。
暑さ・寒さを凌ぎやすい
ポータブル電源があることで、
災害によって停電が発生しても暑さ・寒さを凌ぎやすくなります。
2024年に能登で発生した地震は正月で雪が降るような時期ですから、
暖房器具を使わないと寒さで命を落とす恐れがあります。
同じ能登を豪雨が襲ったのは夏の暑い時期で、
こちらは冷房器具を使わないと熱中症でやはり命を落とす恐れがあるのです。
暖房器具の代わりに焚き火をするという方法もありますが、
場所や燃やすものの問題がありますし、何より飛び火による火災が怖いです。
冷房器具に関しては、
暖房に対する焚き火のような代わりになるものがほとんどありません。
(うちわや扇子で扇ぐくらい)
ポータブル電源があると、エアコンはさすがに使えませんが、冬なら電気毛布、
夏なら扇風機ぐらいは使えます。
何も無いよりは電気毛布や扇風機を使えた方が寒さ・暑さを凌ぎやすいです。
簡単な食事が作れる
ポータブル電源によって電気が使えると、
電子レンジが使えるので簡単な料理が作れます。
被災直後は、パンやおにぎり、保存食など味は二の次で
とにかくお腹が満たせれば良いです。
しかし災害発生から少し時間が経つと、
温かいものや味のしっかりした美味しいものを食べたくなります。
カセットコンロでも簡単な調理ができますが、
電子レンジがあるとさらに手軽に温かいもの美味しいものが作れます。
食が満たされると気持ちも満たされますから、
ポータブル電源で電子レンジが使えるのは災害時には結構大きいです。
災害時にポータブル電源は不要という意見もある
災害時にポータブル電源が必要という意見もあれば、
反対に災害時にポータブル電源は不要という意見もあります。
停電はすぐに解消される
災害時にポータブル電源が不要な理由として、
「停電はすぐに解消される」ということが挙げられます。
一般的にライフラインと言われる電気・水道・ガス、災害時にはどれも止まりますが、
一番最初に復旧するのが電気なのです。
(https://www.coop-gifu.jp/deko/2022/202209/p1-p2.pdf)
水道管・ガス管が地中に埋まっているのに対して、
電線は架空線なので復旧作業がしやすくなっています。
さらに水道やガスのシステムにも電気が使われているので、
電気が使えないことには水道もガスも使えないので電気の復旧が一番早いのです。
実際に普段の停電であれば長くても1~2時間程度で復旧しますから、
わざわざポータブル電源で給電する必要が無いというわけです。
ただ災害時は電力会社や作業員も被災していることがあり、
普段よりも復旧作業に時間がかかります。
2024年1月の能登では電気が大方復旧するまでに1か月かかりました。
(https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/hoan_shohi/denryoku_anzen/denki_setsubi/pdf/020_01_01.pdf)
その他の大きな災害時でも、数時間で復旧したこともありますが、
数日から数週間復旧に時間を要しています。
(https://tenes.style/bousai/)
地理的な問題があるものの、自分が住んでいる地域で大きな災害が
発生した時に運よく数時間で停電が解消されるとは限りません。
なので「停電はすぐに解消されるから」という理由で
災害時にポータブル電源は不要と考えるのは、私は違うと思います。
電源不要な器具を使えば良い
災害時にわざわざ電源が必要な器具を使わなくても、
電源不要な器具で代用できるからポータブル電源は不要という意見もあります。
最新情報を手に入れるだけなら乾電池式のラジオで十分ですし、
照明も乾電池式のランタンなどで代用可能です。
温かい食べ物や飲み物はカセットコンロで作れますし、
石油ストーブがあれば暖も取れてお湯も沸かせます。
電気が使えなくても電源不要の器具を使えば何とかなるので、
わざわざポータブル電源を備えておく必要はないというわけです。
確かに電源不要な器具で対応できないことはありませんが、
夏の暑さは電気が無いと凌げません。
最近は温暖化の影響もあって夏は災害級の暑さとなっており、
夏は外に居るだけで熱中症になる恐れがあるぐらいです。
寒さは石油ストーブで何とかなるものの、
暑さはエアコンや扇風機の代わりになるものがありません。
1日どころか数時間電気が使えないだけで夏は命が危険にさらされるので、
夏に災害が発生することを想定するとポータブル電源は必要と言えます。
「停電でも固定電話は使える」は昔の話
情報を手に入れるのはラジオでできますが、
体調が悪いなどの非常時に自分から情報を発信するにはスマホが必要です。
「家に停電も使える固定電話があるからスマホが無くても連絡できる」
と思っていませんか?
停電でも固定電話が使えるというのは昔の話で、
現在では停電になると固定電話も使えなくなる可能性が高いです。
現在固定電話が停電時でも使えるのは、
アナログ回線で商用電源を使わない電話機を使っている場合です。
(https://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/42182.html)
自宅の固定電話機がコンセントに繋がっていなければ、
電話線から電源を取っているので停電時でも使えます。
またコンセントに繋がっている場合でも、
コンセントを抜いても電話が繋がるなら停電していても使用可能です。
しかしコンセントを抜くと電話が繋がらない、光電話などデジタル回線を
利用している場合は停電時には固定電話も使えなくなります。
光回線とセットで光電話にすると電話代がかなり安くなるので、
最近は固定電話を光回線にしている家庭も多いです。
(ウチも光電話です)
若い人だとそもそも固定電話を使っていないこともありますから、
災害時に自分から情報を発信するにはスマホが必要なのです。
停電が数日程度続くと想定すると、
スマホを安定的に使えるようにするにはポータブル電源は必要となります。
水害では使えない
災害には色々種類がありますが、
豪雨や洪水などの水害ではポータブル電源が使えないこともあります。
高い防水性能を備えたポータブル電源もあるのですが、
防塵のみで防水機能を備えていないポータブル電源も少なくありません。
むしろ防水機能を備えているポータブル電源は少なく、
ほとんどのポータブル電源が防水機能を備えていないと言っても良いぐらいです。
洪水などで床上浸水が発生して防水機能を備えていないポータブル電源が
水に浸かると、当然使えなくなってしまいます。
そもそも電気と水は相性が良くありませんから、水に濡れる状況下での使用を
想定して作られているポータブル電源が少ないのです。
また電気を貯めたり使ったりするとポータブル電源内部で熱が発生するため、
その熱を放出する目的で外側のケースに穴を開けています。
ポータブル電源には熱を逃がすための穴が必要なので、
防水機能を付けにくいという事情もあります。
防災グッズとしてポータブル電源を備えるなら、
洪水などの水害を想定して2階など高いところに保管しておかないといけません。
ただポータブル電源は容量が大きいほど重くなるので、
女性や高齢者だと高いところにポータブル電源を上げるのに一苦労です。
まとめ
「災害時にポータブル電源は必要か」に対する私の答えは、
「有ると便利だけど絶対必要とまでは言えない」となります。
ただ、以前に比べて災害時のポータブル電源の必要性は高くなっていることも
事実です。
普段当たり前のように電気を使っていますから、
災害発生で急に電気が使えなくなるとかなり不便に感じます。
場合によっては命にも関わるので、やはり防災グッズとしてポータブル電源を
備えておく方が良いかもしれないですね。