最近日本でも大規模災害が結構な頻度で発生していることもあって、
防災グッズとして「ポータブル電源」が注目を集めています。
ポータブル電源の有名メーカーと言えば「Jackery」ですが、Jackeryはどこの国の
メーカーでポータブル電源はどういった特徴を持っているのでしょうか?
Jackeryは中国系アメリカ企業
Jackeryは2012年にアメリカで創業、現在もアメリカに本社を置くアメリカ企業です。
ただ創業者は創業者は「孫中偉」という中国人で、
厳密に言うと中国系アメリカ企業となります。
創業者である孫中偉は、
元々日本の大手メーカーの販売代理店で営業マンとして働いていました。
主にモバイルバッテリーを取り扱っていたことから
Jackeryも当初はモバイルバッテリーを作るメーカーでした。
アウトドアブームや災害対策への意識の高まりもあって、
モバイルバッテリーから大容量のポータブル電源へとシフトします。
オリジナルブランドのポータブル電源を発売したのは2016年と比較的最近ですが、
2020年にはポータブル電源の世界シェアで1位となっています。
Jackeryのポータブル電源は中国で作られている
Jackery自体はアメリカ企業ですが、
Jackeryのポータブル電源は主な製造拠点は中国です。
(https://www.asahi.com/ads/tu/15068864#:~:text=Jackery%E3%81%AF2012%E5%B9%B4%E3%81%AB,%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E3%82%92%E6%A7%8B%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82)
中国の深?に自社工場を構えており、
創業以来ずっとJackeryのポータブル電源は中国で作られているのです。
中国で作られていると知って、ポータブル電源の選択肢としてJackeryを外そうと
思った人も少なくないかもしれません。
日本では日本製に対する信用度が非常に高く、反対に海外製、
特に中国製に対する信用度が低くなっています。
確かにモノによっては低品質の中国製もありますが、
ポータブル電源に関しては中国製は決して低品質ではありません。
特に深?は「アジアのシリコンバレー」とも言われており、
IT企業の本社や工場が集まっています。
電池産業の本社や工場も多く、
ポータブル電源など蓄電池に関する最先端技術が深?には集まっています。
しかもJackeryは自社工場で、厳しい品質チェックも行っていますから、
中国製でもJackeryのポータブル電源は低品質ではないのです。
個人で日本製ポータブル電源を購入するのは難しい?
いくらJackeryブランドでも中国製は不安で、
日本製のポータブル電源が欲しいと考えている人も少なからず居ると思います。
日本製のポータブル電源はもちろんありますが、
個人で購入するのは少し難しいです。
国内メーカーが発売しているポータブル電源は数多くあるものの、
中国製のものが少なくありません。
日本で作られているポータブル電源は、容量が大きすぎたり小さすぎたりして
個人で使うのに適したサイズのものが少なくなっています。
また価格も中国など海外製に比べると格段に高いですから、
日本製のポータブル電源を個人で購入するのはコスパが良くないのです。
Jackeryのポータブル電源を選ぶメリット
数あるポータブル電源の中からJackeryのポータブル電源を選ぶのには、
いくつかメリットがあります。
種類が豊富
Jackeryのポータブル電源を選ぶメリットの1つが「種類が豊富」ということです。
Jackeryでは、容量が99Whから3000Wh超までの約20種類のポータブル電源を
取り扱っています。
他メーカーは、小容量モデルが無かったり、
小容量と大容量のみで使い勝手の良い中容量が無かったします。
しかしJackeryは小容量から中容量、大容量まで種類が揃っており、
どんな用途・目的にも適したポータブル電源が見つけられるのです。
価格が手ごろ
Jackeryのポータブル電源は価格が手ごろなのも魅力です。
他メーカーに比べて格段に安いわけではないもののコスパが高く、
容量や機能の割に価格はそれほど高くありません。
一番小さい容量が99Whのモデルだと1万円台ですし、
200Whクラスだと2~3万円台で購入できます。
1000Whを超える大容量モデルは10万円を超えてきますが、
それでも容量や機能を考えると決して高くないのです。
ソーラー発電可能
Jackeryのポータブル電源はソーラー発電も可能です。
一般的にポータブル電源を充電する際は、
家庭用コンセントや車のシガーソケットに接続します。
Jackeryはポータブル電源用のソーラーパネルも販売しており、
セットで使うことでソーラー発電による充電が可能です。
家庭用コンセントに比べると充電時間は長いものの、
ソーラー発電だと電気代ゼロなので経済的です。
また災害などで停電した場合でもポータブル電源を充電できますから、
災害対策用としても使えます。
パススルー充電もできる
Jackeryのポータブル電源はパススルー充電OKです。
パススルー充電とは、ポータブル電源を充電しながら、
ポータブル電源から他の電化製品に給電することです。
スマホでも充電しながら使うのは良くないと言われますが、
Jackeryのポータブル電源は充電しながら使っても問題ありません。
大容量モデルだと、コンセントに接続したポータブル電源に冷蔵庫を
接続して使うといったこともできます。
安全性が高くて長持ち
Jackeryのポータブル電源のメリットとして「安全性」と「長寿命」も挙げられます。
一般的なポータブル電源は、スマホと同じ「リチウムイオン電池」です。
リチウムイオン電池も比較的安全性が高いものの、
モバイルバッテリーでは発火などのトラブルが発生しています。
また寿命も比較的長いですが、
それでも充放電サイクルを500回ほど繰り返すと容量が大幅に減ってしまいます。
Jackeryのポータブル電源は、旧モデルはリチウムイオン電池を使っていますが、
新モデルは「リン酸鉄リチウムイオン電池」が使われているのです。
リン酸鉄リチウムイオン電池はリチウムイオン電池と比べてもかなり長寿命で、
約4000回の充電サイクルに耐えられます。
4000回充放電を繰り返しても容量が70%以上保たれますから、
毎日充電したとしても10年以上使えるわけです。
またリン酸鉄リチウムイオン電池は熱安定性が高く、一般的なリチウムイオン電池
と比べると発熱しにくいので発火のリスクも小さいです。
ポータブル電源は炎天下の屋外や屋内でも熱のこもりやすい場所など、
過酷な条件下に置かれるケースが少なくありません。
過酷な条件下でも発火などのトラブルが起こりにくいのは、
Jackeryのポータブル電源の大きなメリットと言えます。
充電時間が短い
リン酸鉄リチウムイオン電池を使っているJackeryのポータブル電源は、
充電時間も従来品より短いです。
一般的なポータブル電源は、容量が小さいものでも家庭用コンセントを使って
フル充電するのに数時間かかってしまいます。
実際にリチウムイオン電池を使ったJackeryの通常モデルは、
200Whクラスでもフル充電するのに5時間以上かかります。
ところがリン酸鉄リチウムイオン電池を使っているモデルは、
2000Whクラスで2時間足らず、3000Whクラスは2~3時間でフル充電可能です。
アウトドア用として使う場合、
従来品だと前日に充電しておかないと間に合いません。
Jackeryのポータブル電源なら、
大容量モデルでもキャンプに出かける朝の準備中に充電すれば間に合います。
保証期間が長い
Jackeryのポータブル電源は保証期間が長いのも特徴の1つです。
ポータブル電源に限らず電化製品の保証期間は1年が一般的ですが、
Jackeryのポータブル電源は標準で3年、最長で5年となっています。
(一部2年のものもある)
防災用ならともかく、アウトドア用として使う場合には持ち運ぶことも多く、
通常使用の範囲内でも故障するリスクが高いです。
ポータブル電源は決して安いものではありませんから、
故障したからと言って簡単に買い換えられるものではありません。
Jackeryのポータブル電源は保証期間が長いですから、
購入後しばらくしてから故障しても保証を使って修理してもらうことが可能です。
保証期間が長いので故障を気にせずに使えるというのは、
Jackeryのポータブル電源のメリットと言えます。
Jackeryのポータブル電源のデメリット
Jackeryのポータブル電源にデメリットはほとんどありません。
しいてデメリットを挙げるとすれば、
「カラーバリエーション」と「デザイン」の少なさでしょうか。
(https://www.jackery.jp/collections/powerstation)
カラーは、一部サンゴールドという明るい色合いのモデルもありますが、
基本的には黒です。
形も取っ手が収納できるかできないかの違いぐらいしかありません。
ハッキリ言ってスタイリッシュとは言い難いですから、
人によっては置き場所に困ることがあります。
アウトドアや停電の時に使うだけなら、
クローゼットの中など見えないところに収納しておけばOKです。
しかしパススルー充電で冷蔵庫を繋いでおくといった使い方をする場合には、
色や形がインテリアの中で浮いてしまいます。
他メーカーのポータブル電源もスタイリッシュではありませんから、
Jackeryだけのデメリットとは言えません。
重い
Jackeryのポータブル電源のデメリットをもう1つ挙げるとしたら「重いこと」です。
一般的なリチウムイオン電池を使ったモデルだと、
容量が1000Whクラスで重さは10kg前後です。
Jackeryのポータブル電源でリン酸鉄リチウムイオン電池を使ったモデルの
1000Whクラスの重さは11kg超となっています。
容量は同じでもリン酸鉄リチウムイオン電池を使った方が1kgほど重いです。
停電時などに使う防災用として自宅に置いておくなら重くても良いですが、
アウトドア用の場合には少しでも軽い方が使いやすいです。
Jackeryのポータブル電源、特にリン酸鉄リチウムイオン電池を使ったモデルは
アウトドア用としては重いので使い勝手が良くありません。
見た目がよく似ている「JVCケンウッド」との違いは?
通販サイトでポータブル電源を探していると、
Jackeryのポータブル電源と見た目がそっくりなものが見つかります。
Jackeryのポータブル電源と見た目がよく似ているポータブル電源は
「JVCケンウッド」の製品です。
これだけ見た目が似ていて問題ないのかと思いますが、
中身は両社ともほとんど同じです。
実はJackeryとJVCケンウッドは提携しており、
ポータブル電源を共同開発しています。
またJVCケンウッドのポータブル電源には「JVC Powered by Jackery」と
記載されています。
JVCケンウッドのポータブル電源はJackeryと共同開発したものであり、
中身にはJackeryの技術が多く使われているのです。
色や形、機能に多少の違いはあるものの、
ポータブル電源としての性能にはほとんど違いがありません。
ただポータブル電源の種類はJackeryの方が多いですし、
価格もJackeryの方が少し安いです。
JVCケンウッドは国内メーカーという安心感はありますが、
Jackeryの方が用途に合ったモデルを見つけやすくお得と言えます。
まとめ
Jackeryは日本での就業経験がある中国人がアメリカで創業したメーカーで、
主な製造拠点は中国です。
現状ではポータブル電源のトップメーカーですから、ポータブル電源を
購入する場合には必ずと言って良いほど選択肢に入ってきます。
品質は他メーカーと比べても高く、価格は手頃ですからコスパも高いので、
ポータブル電源の選択肢としておすすめできますよ。