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社保サポって評判はどうなの?

「フリーランスでも社保や厚生年金に加入できる」と言われても
何とも怪しく感じますが、「社保サポ」を使うと実際に可能です。

では社保サポでフリーランスが社保や厚生年金に加入できるのか、
実際に利用している人の評判はどうなのかなど詳しく見ていきます。

社保サポは既に利用できない!?

社保サポは本当に怪しくないのか、実際に利用している人の評判などを
見ていきたいのですが、実は社保サポは既に利用できなくなっています。

2022年に、「フリーランスサポート協会」という一般社団法人が
社保サポのサービスを始めました。
(https://freelance-support.net/)

フリーランスサポート協会は2024年8月現在でも活動していますが、
社保サポのサービスは行っていません。
(公式サイトの一部に社保サポの文字は残っている)

詳しい時期は分かりませんが、
どうやら2024年5月時点では既に社保サポのサービスは終了していたようです。

元々フリーランスサポート協会は
 ・税務関係の相談
 ・補助金、助成金、確定申告などに関する情報発信
 ・個人事業主同士を繋げるコミュニティ形成
 ・新規事業の創出
などフリーランスや個人事業主のサポートを主な目的とした組織です。

社保サポは、
フリーランスサポート協会の福利厚生的なサービスでしかありませんでした。

説明会でも「社保サポのみを目的とした利用はお断り」
「将来的に利用できなくなる可能性がある」といった趣旨の説明をしていたようです。

「社保や厚生年金に加入できるなら利用したい!」と思ったフリーランスも
多いかもしれませんが、社保サポは既に利用できないので注意してください。

社保サポが利用できなくなったのはなぜ?

社保サポがなぜ利用できなくなったのかを調べてみましたが、
明確な理由は分かりませんでした。

「リーガルチェックが甘かった」と推測されているので、
何らかの法律的な問題でサービス提供が難しくなったのかもしれません。

ただ単に利用者が少なくて運営が立ち行かなくなっただけ、といった意見もあります。

実は社保サポと同じ内容を提供しているサービスは他にもあり、
他のサービスに比べて社保サポは利用者が少なかったのも事実です。

フリーランスサポート協会はFacebookアカウントを持っていますが、
2024年8月現在のフォロワー数はたった2人となっています。
(https://www.facebook.com/p/%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%A4%BE%E5%9B%A3%E6%B3%95%E4%BA%BA%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E5%8D%94%E4%BC%9A-100068500604732/)

以前はX(旧Twitter)のアカウントもありましたが、
そちらのフォロワーも20数人程度でした。

社保サポの評判を調べていてもほとんど情報が出てきませんでしたから、
かなり利用者が少なかったと思われます。

Facebookではほとんど情報を発信していませんし、法的な問題と言うよりも
利用者が少なくて運営できなくなった可能性の方が高いかもしれません。

フリーランスが社保や厚生年金に加入できるサービスは他にもある

社保サポ以外にも、
フリーランスが社保や厚生年金に加入できるサービスがあります。

フリーランスが社保や厚生年金に加入できるサービスとして現状利用できるのは
 ・みん社保
 ・社保の窓口
の2つです。

社保サポを含めて他にもいくつかあったのですが、
現状では上記2つぐらいしかまともに運営していないようです。

特に「みん社保」の方は3年以上の運営実績があって、
3万人以上の利用者が居るとも言われています。

もし社保や厚生年金に加入できるサービスに興味があるなら、
みん社保を検討してみると良いかもしれません。

フリーランスが社保や厚生年金に加入できるってどんな仕組み?

通常ではできないフリーランスの社保や厚生年金への加入ができるサービスとは、
どんな仕組みなのでしょうか?

まず社保サポやみん社保のようなサービスを提供している組織に加盟します。

社保サポの場合、加盟すると会費として50,000円を毎月納めて
「フリーランスサポート協会の理事」となります。

協会の理事として社保と厚生年金に加入、
理事として一定の仕事をすることで毎月11,500円の給与を貰うのです。

社保と厚生年金(+国民年金)の保険料は協会が代わりに納めてくれるので、
実質月38,500円で社保と厚生年金に加入できるという仕組みです。

社保サポの理事の仕事は、
詳しい内容は分かりませんが「Twitter(現X)での理事報告」でした。

同様の他のサービスでは、
「レポートの提出」「協会の宣伝」などが理事の仕事として設定されています。

特にノルマもありませんし、
仕事と言ってもそれほど手間のかかるものではないです。

協会の理事になるのはなぜ?

社保サポを利用してフリーランスが社保や厚生年金に加入するには、
フリーランスサポート協会の理事になることが必須条件となっています。

なぜ理事になるのかと言うと、
「理事でないと社保や厚生年金に加入できないから」です。

会社員や公務員が社保や厚生年金に加入するには「1週間および1か月の
所定労働日数が正社員の4分の3以上」か
 ・1週間の所定労働時間が20時間以上
 ・2か月を超える雇用期間が見込める
 ・月の賃金が88,000円以上
 ・学生でない
 ・従業員101人以上の事業所に勤務
の全ての条件を満たしていないといけません。

ところが協会の理事の場合は、
労働日数や労働時間の取り決めが無く、勤怠管理も必要ありません。

理事であれば、
労働日数や労働時間が短くても社保や厚生年金に加入できるというわけです。

なのでフリーランスが社保や厚生年金に加入するには、
協会の理事になる必要があるのです。

フリーランスが社保や厚生年金に加入するメリット

社保サポのようなサービスを使って、
フリーランスが社保や厚生年金に加入するのにはいくつかメリットがあります。

健康保険と年金の保険料が削減できる

社保サポのようなサービスを利用する最大のメリットは、
「健康保険と年金の保険料を安くできる」ことです。

国民健康保険の保険料は年齢や前年の総所得額によって変わりますが、
前年の総所得が350万円だと月30,000~35,000円ぐらいです。
(https://www.cr.mufg.jp/mycard/knowledge/23121/index.html)

国民年金の保険料は月16,980円ですから、国保と国民年金の保険料を
合わせると月47,000~52,000円ぐらい払うことになります。

社保サポは月50,000円の会費を払って月11,500円の報酬が貰えるので
実質月38,500円で、国保と国民年金の保険料よりも負担が軽くなります。

所得額によっては保険料が月数万円安くなることもあり、
年間にすると100万円ぐらい保険料が節約できることもあるのです。

会社員や公務員からフリーランスに転向した人によると、
「公的保険料の負担が重い」と感じるとのことです。

度合いはともかく公的保険料の負担が軽くなるのは、
フリーランスにとっては大きなメリットと言えます。

家族が居ると保険料削減のメリットが大きくなる

単身でも小さくない保険料削減のメリットが、
家族が居る場合はさらに大きくなります。

国保や国民年金は個人でしか加入できないので、
配偶者や子供が居ると家族の人数分保険料を納めないといけません。
(20歳未満の子供は国保の保険料のみ)

ところが社保や厚生年金は家族で加入できますから、
単身より多少保険料が増えるものの配偶者や子供の分の保険料は不要です。

ただし配偶者が会社員や公務員の場合は、
配偶者は別途社保や厚生年金の保険料を納める必要があります。

家族の公的保険料が不要になるので、家族が居るフリーランスにとって
社保や厚生年金に加入するメリットはさらに大きくなるわけです。

年金受給額が増える

保険料の削減は目先のメリットですが、
将来のメリットとして「年金受給額が増える」ことも挙げられます。

一般的にフリーランスは国民年金のみですが、
国民年金の平均受給額は月56,000円ほどです。

会社員や公務員は国民年金と厚生年金に加入しており、
その平均受給額は月14,4000円ほどとなっています。

フリーランスが国民年金のみの「平屋建て」なのに対して、会社員や公務員は
国民年金に厚生年金が上乗せされる「2階建て」なので受給額が多いのです。

平均で月8万円近くの差がありますから、フリーランスと会社員という違いだけで
年金の受給額が年間100万円以上変わることもあります。

社保サポのようなサービスを利用して厚生年金に加入することで、
フリーランスも会社員や公務員と同じぐらいの年金が貰えるようになるわけです。

フリーランスは、
ただでさえ収入が不安定で将来への備えが不十分と言われています。

社保サポのようなサービスを利用することで、
将来の金銭的な不安を多少軽減できますから小さくないメリットです。

フリーランスが社保や厚生年金に加入するデメリット

フリーランスが社保サポのようなサービスを利用して社保や厚生年金に
加入するのにはメリットばかりではなくデメリットもあります。

サービスが利用できなくなる恐れがある

フリーランスが社保や厚生年金に加入できるサービスは、
ある日突然利用できなくなる恐れがあります。

実際に社保サポはサービスが終了してしまっていますし、
他にも同様のサービスで利用停止になっているものがあるのです。

みん社保によると、弁護士によるリーガルチェックをクリアしており、
税務署でも現状で問題が無いことを確認しているとのことです。

フリーランスが社保や厚生年金に加入できるサービスは、
現行法の網の目をくぐる行為でグレーですが違法ではありません。

しかし健康保険や年金に関する法律が改正されると、
社保サポのようなサービスは利用できなくなる恐れがあります。

ただ現状では税務署や年金事務所からそれほど問題視されていないようで、
社保サポのようなサービスを取り締まる方向での法律改正は検討されていません。

税金が増える恐れがある

社保サポのようなサービスを利用することで公的保険料は削減できますが、
反対に税金は増える恐れがあります。

社保サポのようなサービスを利用すると、
協会の理事となって毎月報酬を受け取ります。

会費を払っているので実質的に出て行く金額の方が多いのですが、
名目上の収入は増えていることになるのです。

会費は経費として計上できますが、
理事としての報酬分収入が増えるので税額も増える恐れがあります。

また「iDeCo」を利用している場合は、
掛金の所得控除上限額が下がってしまいます。

フリーランスだとiDeCoの掛金は最大68,000円まで所得控除の対象です。

ちなみに国民年金基金も利用している場合は、
国民年金基金とiDeCoの合計掛金が最大68,000円までとなります。

ところが協会の理事となると会社員や公務員と同じ扱いになるので、
iDeCoの掛金は最大23,000円までしか所得控除の対象となりません。

既にiDeCoを利用していて掛金が23,000円を超えている場合は、
一部控除が適用されずに税金が高くなることもあるので注意が必要です。

保険料が安くならないこともある

公的保険料を安くする目的で社保サポのようなサービスを利用するのですが、
条件次第では保険料が安くならないこともあります。

国民年金の保険料は一律ですが、
国保の保険料は前年の総所得によって変わります。

例えば前年の総所得が200万円の場合、
国保の保険料は月17,000~21,000円ほどです。

国民年金の保険料と合計しても月34,000~37,000円ほどの負担となり、
社保サポの実質負担38,500円より安いのです。

前年の総所得によっては、社保サポのようなサービスを利用することで
保険料負担が増えることもあるので注意してください。

まとめ

社保サポについて調べようと思いましたが、
社保サポは既に利用できなくなっていて評判などを調べようがありませんでした。

みん社保や社保の窓口など、社保サポと同様にフリーランスが
社保や厚生年金に加入できるサービスは他にもあります。

黒に近いグレーですが現状では法律的に問題はなく、
利用したからと言って何かの罪に問われるリスクはありません。

ただ今後法改正によって利用できなくなる恐れはゼロではありませんから、
利用は慎重に検討した方が良いでしょう。

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この記事を書いた人

はじめまして、こんにちは。
HN:ミカエルといいます。
1978年生まれ、40代独身の中小企業サラリーマンです。ずっと平社員、つまり「ヒラ」です。

もともと理系ですが、プログラミングなどの専門スキルはなく、PCも人並みに使える程度。性格は内向的で、人前で話すのは大の苦手。そんな自分なりに頑張ってきたつもりですが、気づけば40代になっても平社員のまま。悔しさや惨めさを感じたこともありましたが、これからは気持ちを切り替え、「仕事は仕事」と割り切りながら、健康に気をつけつつ、投資や副業で新しい道を模索していこうと考えています。


「ヒラサラ」について
「ヒラサラ」は、意識低めの40代平社員が、会社や仕事に振り回されず、無理なく生きるためのヒントを発信するブログです。

社会では「出世しないとダメ」「頑張らないと負け組」といった風潮が根強いですが、私は「優秀じゃないと受け入れられない社会」から降りる選択肢もアリだと考えています。

このブログでは、
✅ 仕事は仕事と割り切る考え方
✅ 健康を維持しながら無理なく働く方法
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などを、リアルな経験を交えながら発信していきます。

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