仕事をしているとビジネスパーソンとして「成長」することが求められますが、
中には「仕事で成長とかどうでもいい」と思っている人も居ます。
では仕事での成長がどうでもいいと思ってしまうのはなぜなのか、
成長することがどうでもいいと思うのは良くないことなのでしょうか?
仕事での成長がどうでもいいと思う原因
仕事で成長することがどうでもいいと思ってしまう大きな原因の1つが
「評価されないこと」です。
最初から成長なんてどうでもいいと思っている人は居らず、働き始めた頃は
どんどん成長していずれは会社を動かす役職に就きたいと誰しも思っています。
ところが実際に働き始めてから数年が経過すると、
上司や同僚など周りが自分を評価していないように感じることがあるのです。
仕事で何も成果を上げていないなら仕方ありませんが、自分ではそれなりに
成果を上げているつもりなのに評価されないと不満が生じます。
上司や同僚など周りに対して不満が生じると、
仕事に対するモチベーションが低下してしまいます。
「いくら頑張っても評価されない」とモチベーションが低下すると、
仕事で成長することがどうでもいいと感じてしまうようになるのです。
給料が上がらない
働く目的の1つは「お金を稼ぐこと」で、
給料をたくさん貰えても嬉しくないという人は居ません。
かつての終身雇用制で年功序列によって給料が決まる時代なら、
極端な話、何もしなくても同じ会社に勤め続けるだけで給料が上がりました。
しかし現在は年功序列によって給料が決まる会社は少なくなっており、
働きぶりを評価されて昇進・昇格しないことには給料は上がりません。
自分なりに頑張って働き、それなりの成果を上げていると思っているのに、
評価されず給料が上がらないと仕事に対するモチベーションが下がります。
給料が上がらないなら、仕事で頑張ることや成長することが「どうでもいい」と
感じるようになってしまうのです。
仕事が順調でない
仕事が順調だとモチベーションが維持できて成長も実感できますが、
仕事が順調でないと仕事に対するモチベーションが下がります。
仕事に対するモチベーションが下がることで、仕事で頑張ることや
成長することへの興味が薄れて「どうでもいい」と感じてしまうわけです。
どんな仕事でも上手くいくこともあれば上手くいかないこともあります。
新人の頃は雑用のようなことしかやらせもらえませんが、
年数を重ねるにつれて仕事の重要度も難易度も上がっています。
新人の頃なら許されていたミスも許されなくなり、
年数を重ねることで仕事が順調でないと感じる機会が増えてくるのです。
仕事の重要度や難易度が上がるのは成長しているからで、
ミスや順調に行かない困難さを乗り越えることでさらなる成長が期待できます。
しかしミスを重ねたり、順調に行っていない最中は成長が実感できず、仕事に
対するモチベーションが下がって成長なんてどうでもいいとなってしまうわけです。
仕事が合っていない
自分に合っていない仕事を任されると、
モチベーションが維持できずに成長がどうでもいいと感じてしまいます。
例えば、社交的でリーダーシップのある人が1人で進める仕事を任されたり、
1人で作業したい人がチームリーダーを任されたり。
このように自分の能力やスキルが活かせない仕事を任されると、
必要以上にストレスを感じてモチベーションが上がりません。
モチベーションが上がらないまま仕事を進めるので成果も上がりにくいです。
仕事を任せる方からすると、
成長を期待してあえて能力やスキルが活かせない仕事を振っていたりします。
しかし仕事を任される方にすると、
自分の能力やスキルに合わない仕事をさせられるのはストレスでしかありません。
成果も上がりませんし、成長を期待されるとか「どうでもいい」となってしまうのです。
便利屋のように扱われる
次から次へと仕事を振られて、
便利屋のように扱われることでもモチベーションは低下します。
これも、仕事を振る方は「成長のためには色んな経験をさせた方が良い」と
考えて次々に仕事を振っています。
しかし仕事を振られる方は、前の仕事が全然進んでいない内に
次の仕事を振られるので集中力が散漫になってしまうのです。
集中して仕事ができないとミスもしますし成果も上がらず、
結果上司に怒られてさらにモチベーションが低下してしまいます。
1つの仕事に対するモチベーションが下がると、
仕事全体に対する意欲を失い、「成長なんてどうでもいい」となるのです。
現状に満足している
中堅どころのビジネスパーソンが仕事での成長をどうでもいいと感じるのは、
「現状に満足している」ケースが多いです。
それなりの量のそれなりに責任のある仕事を任されて、
それなりの給料を貰っていることに満足することで向上心が失われます。
これ以上忙しくなったり、責任が重くなるぐらいなら給料が上がらなくて良いと思っているので成長を必要としません。
ただこれまでに紹介したケースとは違って、現状に満足している人は
成長を望まないだけで仕事に対するモチベーションや意欲は失っていません。
仕事に対するモチベーションが低下して意欲を失うことで成長を望まなくなると、
最終的には転職や退職といった選択肢を選ぶことになります。
しかし現状に満足して成長を望まないだけで、仕事に対するモチベーション・
意欲は維持できているので今の会社で働き続けられます。
会社側からすると多少物足りませんが、
それなりのポジションでそれなりの成果を上げてくれる人材は必要です。
ですから、ビジネスパーソン本人にとっても会社側にとっても、
現状に満足して成長を望まないのは決して悪いことではありません。
仕事が第一でない
家庭や趣味など仕事以外のことを重要視して、
仕事を第一と考えていない人も成長はどうでもいいと思うケースが多いです。
仕事で成長するためには、仕事を第一と考えて家庭や趣味などプライベートを
ある程度犠牲にしないといけません。
仕事よりもプライベートの方が大切と考えている場合は、
プライベートを犠牲にしてまで仕事で成長したいとは思わないのです。
高度成長期やバブル期には認められなかった考え方ですが、価値観が多様化した
現在では仕事よりプライベートを重視することは悪いことではありません。
仕事での成長がどうでもいいと思うデメリット
特に現状に満足していたり、
プライベートを重視して成長を望まないのは悪いことではありません。
しかし仕事での成長を望まないことにはいくつかデメリットもあります。
1つは「成長なんてどうでもいいと立ち止まっている間に
他の人はどんどん成長している」ことです。
あなたが成長しなくて良いと思っている間にも、
同僚など他の人は必死に働いて成長しています。
成長したいと思っている人と成長なんてどうでもいいと思っている人では、
成長率に大きな差が付きます。
現状では同じポジションに居る同僚が、5年10年経過すると
はるか手の届かないところまで行ってしまっていることも十分に考えられるのです。
周りが成長しているのに自分だけ成長していないと、
自分の価値が相対的に下がってしまいます。
会社によっては、価値が下がることで任せられる仕事の重要度が下がり、
最終的には給料も下がってしまう恐れまであるのです。
転職しようにも価値が下がっているので、条件の良い転職先も見つかりません。
仕事のマンネリ化
仕事で成長しないと、
今以上に重要度や難易度の高い仕事を任されることはありません。
これまで同じような仕事しか振られなくなって、仕事がマンネリ化してしまいます。
マンネリ化することで仕事がつまらなくなり、
仕事に対するモチベーションや意欲がさらに低下することになります。
成長なんてどうでもいいと感じた時の仕事への向き合い方
「仕事での成長がどうでもいいと感じたら転職」と言われることも多いですが、
せっかく就職した会社を簡単に辞めるのはもったいないです。
これから、仕事での成長がどうでも良いと感じた時の仕事への向き合い方を
いくつか紹介します。
紹介する向き合い方を実践してもモチベーションや意欲が維持できない、
となってから転職を検討しても遅くありません。
小さな目標を設定する
仕事に対するモチベーションや意欲が低下して成長を望まなくなるのは、
仕事で「達成感」が得られていないからです。
目標が大きいとなかなか達成感は得にくいので、
モチベーションや意欲が低下している時には小さな目標を立てるようにしましょう。
(https://note.com/ikegaki568/n/n987b8fda57f5)
例えば「10件の書類を処理する」「5件の営業電話をかける」など、
その日1日で済ませられる仕事量を目標とします。
どんな小さくて簡単な目標でも、達成できれば達成感を味わえるのです。
少しの達成感でも味わえられれば、
仕事に対するモチベーションや意欲が維持できます。
また小さい目標を毎日達成していくと、
気付いた時にはかなりの量の仕事をこなすことになります。
気付かない内に仕事が進められたことで、
仕事での成長を感じることもできるのです。
自分の役割を考える
「自分が会社の役に立っていないのでは」と考えると、
モチベーションや意欲が低下して成長を望まなくなってしまいます。
仕事を任せられている以上は役に立っていないことはありませんから、
「自分の役割」を今一度見直してみると良いでしょう。
自分では「つまらない仕事」「どうでもいい仕事」と思っていても、
チーム内では結構重要な役割を果たしていることがあります。
会社の役に立っていることが分かれば、
仕事に対するモチベーションや意欲は低下しないでむしろ上がります。
仕事の優先順位を決める
次から次へと仕事を振られて便利屋のように扱われる場合は、
「仕事の優先順位」を決めると良いでしょう。
仕事を振る方が優先順位を指示してくれれば良いですが、
指示してくれないことの方が多いです。
前の仕事に手を付ける前に次の仕事を振られると、何を先に済ませないと
いけないのか分からずパニックになって「どうでもいい」となってしまいます。
仕事を振られたら相手に期限を確認して優先順位を付けることで、
仕事がスムーズに進められるのです。
オンオフの切り替え
大きな仕事を終えると燃え尽き症候群になって、
以降の仕事がどうでもよくなってしまうことがあります。
大きな仕事を任されると仕事とプライベートの境目が無くなって
常に仕事のことを考えてしまい、仕事が終わると燃え尽きてしまうのです。
仕事は仕事、プライベートはプライベートとオンオフをしっかりと切り替えれば、
1つの仕事を終えても燃え尽きることがありません。
若い頃は、早く一人前になるために仕事一辺倒になりがちです。
しかし仕事一辺倒になると燃え尽きてしまうこともあるので、
早い内から趣味など仕事以外の楽しみを見つけておくと良いでしょう。
(https://smartlog.jp/149784)
仕事での成長がどうでもいいと感じたらゆるくリタイアしてみる
仕事での成長がどうでもいいと感じたら、
先に紹介したような方法で仕事へのモチベーションを再度上げるのも良いです。
しかし無理やりモチベーションを上げるのがキツイという場合は、
「ゆるくリタイア」してみるという方法もあります。
オンオフを切り替えるのと同じようなことですが、
趣味など仕事以外に没頭できることを見つけるのです。
仕事は、あくまで仕事以外のことに没頭するためにお金を稼ぐ手段となるわけです。
仕事一筋の人にとっては仕事以外に没頭できることを見つけるのは
結構難しいことですが、何でも構いません。
別に誰かに見せるわけでも共感してもらいたいわけでもないので、
他の人から見たら「くだらない」と思うようなことで大丈夫です。
子供の頃に必死に集めたプロ野球カードをもう一度集めてみるとか、
我々アラフォー世代なら「キン消し」を集めるなんてもアリです。
(https://gashapon.jp/kinkeshi/products/)
自宅の近所を散歩するだけでも、「この道はここに繋がるんだ」とか
「こんなところにこんなものがある」とか意外な発見があります。
趣味と実益を兼ねて、新NISAによってハードルが下がった
投資にチャレンジしてみるのも悪くありません。
(https://www.am-one.co.jp/pickup/nisa-guide/whats-nisa/nisa2024.html)
成長なんてどうでもいいと思いながら仕事を続けるのは楽ではないですし、
そのままだと近い内に本当にリタイアしてしまいかねません。
本当にリタイアするのではなく、仕事一辺倒からはリタイアして仕事以外のことに
目を向けてみるのも良いのではないでしょうか。
まとめ
仕事での成長がどうでもいいと感じるようのは、珍しいことではありません。
成長がどうでもいいと感じながらも働き続けるのも1つの選択肢ですし、
仕事以外のことに没頭して仕事一辺倒からちょっとリタイアするもアリです。
ただ成長がどうでもいいと感じながら働き続けるのは、
身体的にも精神的にもあまり良くはないです。
仕事以外のことに没頭することでリフレッシュして、
再度仕事へのモチベーションが上がることもあるかもしれません。
成長がどうでもいいと感じているなら、
仕事以外に没頭できることを見つけてゆるくリタイアしてみるのがおすすめです。