私には長年勤めた会社を辞める勇気はありませんが、知り合いには
20年近く勤めた会社を辞めて転職先でイキイキと仕事をしている人も居ます。
その知り合いのように、長年勤めた会社を辞めても後悔しないようにするには
どうすれば良いのでしょうか?
長年勤めた会社を辞めて後悔するパターン
長年勤めた会社を辞めて後悔する人にはいくつかパターンがあります。
これから紹介するいくつかのパターンに当てはまらないようにすれば、
会社を辞めても後悔せずに次の仕事に打ち込めるはずです。
勢いで会社を辞めて後悔
「勢い」で会社を辞めてしまうと、辞めてから後悔することになる可能性が高いです。
今の仕事が自分に合わなさすぎて、上司や同僚と意見が合わずに衝突してなどで
「もういいや!」と勢いで会社を辞めてしまうことがあります。
終身雇用・年功序列がほとんど崩壊している現状では、
別に会社を辞めること自体は悪いことではありません。
しかし後先に考えずに勢いで辞めてしまうと後悔することになってしまいます。
趣味とは違って仕事は辞めたら終わりではなく、
当然次の仕事を探さなくてはいけません。
特に養うべき家族が居る場合には、
できるだけ早急に転職することが求められます。
勢いで辞めても転職先のアテがあれば良いですが、
無いと転職するのに数か月、
場合によっては年単位の時間がかかることもあります。
家族を養わないといけないのに、勢いで辞めたばっかりに
次の仕事がなかなか決まらず後悔することになってしまうのです。
焦って転職して後悔
会社を辞める前に転職先が決まったものの、「できるだけ早く」と焦って転職先を
決めたために後悔することになるケースもあります。
今の会社での仕事や人間関係がイヤすぎて、一日でも早く辞めたいと思って
「どこでも良いや」と焦って転職先を決めてしまうことがあります。
10年前か15年前か分かりませんが、
就職活動の際には複数の候補をじっくりと吟味して今の会社を選んだはずです。
(内定を貰ったのが今の会社だけということもあるが・・・)
複数の候補からじっくり吟味しても何年か経つと辞めたくなるわけですから、
焦って決めた転職先もすぐに辞めたくなる可能性は十分にあります。
焦って転職したけど、転職先の仕事や職場が合わずに「辞めなきゃ良かった」と
後悔してしまうわけです。
転職で給料が下がって後悔
焦って転職した場合には、今の会社よりも給料が下がってしまうことがあります。
「全然給料が上がらない」と思っていても、
10年も15年も勤め続けていればそれなりに給料は上がっています。
特別なスキルや資格を持っていない場合には、
転職先で今の会社以上の給料が貰えるとは限りません。
転職することで、これまでの経歴はリセットされないものの、
長年勤めた会社よりは給料が安くなることは十分に考えられます。
特に焦って転職先を決めた場合には、
待遇面をしっかり吟味していないために給料が下がってしまうこともあるのです。
厚生労働省の調査によると、調査対象の転職者の約27%が転職先での賃金に
不満を感じているという結果も出ています。
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-r02-2-03.pdf?_gl=1*fo90la*_gcl_au*MTk4MDkyODY2Ny4xNzA0OTU1NjE3)
労働時間が増えて後悔
今の会社の労働時間よりも転職先の労働時間の方が長くて後悔することも
考えられます。
転職先と辞める会社で業種は同じでも会社のルールや風土、
残業や休日出勤に対する考え方は同じではありません。
辞めた会社では休日出勤は一切無かったのに、
転職先で繁忙期には休日出勤当たり前だったりすることもあるのです。
閑散期は余裕があるので1年トータルだと労働時間はそれほど変わらなくても、
繁忙期の労働時間が転職することで長くなってしまうこともあります。
繁忙期に転職すると、いきなり残業・休日出勤で労働時間が長くなって
前の会社を辞めたことを後悔することになってしまうわけです。
転職先に馴染めず後悔
転職先の職場や人間関係に馴染めず、
前の会社を辞めたことを後悔するといったこともあります。
社交的で誰とでもすぐに打ち解けられる人なら良いですが、
人と打ち解けるのに時間のかかる人は馴染めずに後悔する可能性が高いです。
私は全く社交的でなく人と打ち解けるのに時間がかかるタイプで、人間関係を
一から築き直さないといけないと考えるだけで転職には二の足を踏んでしまいます。
職場での人間関係は仕事をスムーズに進める上でも重要ですから、
人間関係が築けずに馴染めないと仕事もはかどりません。
職場に馴染めず仕事もスムーズにできないとなると、
前の会社を辞めたことを後悔するのも当然です。
福利厚生が無くなって後悔
特に大きな企業から中小企業やベンチャー企業に転職した場合、
一番違いを感じるのが「福利厚生」です。
大きな企業だと、有給休暇は取らないといけなかったり、
男女関係なく育児休暇が認められるのが当たり前だったりします。
しかし中小企業やベンチャー企業の中には福利厚生制度が十分に整っておらず、
有給休暇や育児休暇が取りにくいといったこともあるのです。
休暇だけでなく、住宅手当や交通費の支給額が減ることもありますし、
格安で利用できる社員食堂が無いといったこともあります。
辞めてから「福利厚生の充実した恵まれた会社だった」ことが分かって
後悔することになるわけです。
長年勤めた会社を辞めても後悔しないためには
辞めてから後悔しても元には戻れませんから、せっかく長年勤めた会社を
辞めるのであれば後悔しないようにしなければいけません。
会社を辞めてから後悔しないように、
会社を辞める前にしておくべきことをいくつか紹介します。
会社を辞める理由を明確にする
長年勤めた会社を「辞めたい」「辞めよう」と思ったら、
まず「なぜ会社を辞めるのか」を明確にしましょう。
勢いで辞めてしまうと、次の仕事がなかなか決まらなかったり、
焦って転職先を決めて後悔することになる可能性が高いです。
また「なんとなくイヤだから」など辞める理由が曖昧だと、
転職先でも「なんとなくイヤだから辞めよう」となってしまいかねません。
特に一度仕事を辞めると、辞めることに対するハードルが下がってしまうので、
ちょっとイヤなことがあると辞めてしまいます。
勢いで辞めたり、辞めた後に転職を繰り返さないようにするためにも、
「会社を辞める理由」を明確にしておく必要があるのです。
会社を辞めたいと思う理由を明確にして、
「その理由で長年勤めた会社を辞めて良いか」を再度考えてください。
考えた上で転職に踏み切っても良いですし、転職を思いとどまるのもOKです。
今の会社で自分の抱える問題が解決できないか考える
会社で自分が何かしら問題を抱えていて辞めることを考えているなら、
現状で解決できないかを考えましょう。
今抱えている問題が必ずしも転職すること解決できるとは限りません。
上司など会社側に相談することで、
今抱えている問題が簡単に解決するといったこともあります。
今抱えている問題を解決するための選択肢が会社を辞めることしかないのかを、
しっかりと考えるのです。
もし辞めなくても解決できる方法があるなら、
まずは上司に問題が解決できないか相談してみましょう。
上司に相談しても問題が解決できないようであれば、
それから本格的に転職を検討しても遅くありません。
会社を辞める前に転職活動
長年勤めた会社を辞めてから後悔しないためには、
会社を辞める前に転職活動を始めることが重要です。
会社を辞めるには非常に労力がかかり、
特に長年勤めた会社となると辞めるだけで一仕事です。
辞めて少しゆっくりしてから転職活動しようと考えていると、
一仕事終えた疲労感と仕事を辞めた脱力感で腰が重くなってしまいます。
いざ転職活動を始めてもすぐに転職先は決まらず、
収入の無い期間が長くなって焦ってきます。
「早く転職しないと」と焦って条件などを吟味せずに転職先を決めてしまい、
転職先に馴染めずに後悔することになってしまうのです。
新卒での就職活動でも内定まで数か月はかかりますし、
転職でも新卒での就活と同じぐらいの時間がかかることも珍しくありません。
会社を辞める前に転職活動を始めて、
転職の目途がある程度立ってから長年勤めた会社を辞めるようにしましょう。
転職条件に優先順位を付ける
実際に転職に関する情報を収集したり資料を請求したりする前に、
「転職条件に優先順位」を付けておかないといけません。
「どこでも良いや」で決めたら後悔することになるので、
・仕事内容
・給料
・雇用形態
・勤務地
・勤務時間
・福利厚生
・人事評価
などの条件で何を重視するのかを決めておきます。
新卒でも自分が希望する条件をすべて満たした会社に就職するのは難しく、
転職となるとさらにハードルが上がります。
条件に優先順位を付けて、優先順位の低い条件はある程度妥協する
といったことをしないとなかなか転職先は見つかりません。
少なくともどうしても譲れない条件を満たしている会社を見つけられれば、
転職してから後悔するリスクを減らせます。
自己分析と情報収集
転職条件に優先順位を付けたら、次は「自己分析」と「情報収集」です。
会社を辞めて後悔する人は、
しっかりとした自己分析ができていないことが多いです。
自己分析ができていないために、
自分の能力やキャリアに合わない転職先を選んで後悔してしまうわけです。
具体的には
・自分にどのような強みやスキルがあるか
・今後どのようにキャリアを積んでいきたいか
・どういった仕事をしたいか
・自分の強みやスキルを活かせる仕事は何か
などを分析します。
次に、自分の強みやスキルが活かせるやりたい仕事ができる転職先が無いか
情報を収集します。
求人情報サイトや企業サイトはもちろん、
口コミサイトやSNSでも企業情報は収集可能です。
口コミサイトやSNSの投稿はその会社で働いている人の意見で、
匿名で投稿できるので本音が聞けます。
長年会社勤めをしていると社外にツテができていることもありますから、
ツテを頼って転職先候補の企業情報を収集するのも有効です。
自己分析や情報収集を自力で行うのに限界を感じた場合は、
転職エージェントサービスを利用しても良いかもしれません。
まとめ
終身雇用・年功序列がほぼ崩壊したことで、
30代40代での転職も難しくなくなっています。
長年勤めた会社を辞めたからと言って、
キャリアがリセットされてしまうこともありません。
ただし勢いで辞めたり、何の準備もせずに辞めると後悔することになります。
辞める前にしっかりと準備をして、
転職の目途をある程度立ててから辞めるようにしてください。