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「日本が終わる理由」はくだらないものばかり

2024年8月8日に日向灘で自信が発生したことを受けて「南海トラフ緊急情報」が
発表され、「日本が終わるかも」と感じた人も少なくないかもしれません。

最近SNSなどを中心に「日本が終わる」と言われることが多くなっていますが、
何をもって日本が終わると言われているのでしょうか?

日本が終わる理由

日本が終わると言われるのには色々な理由がありますが、
そのほとんど取るに足らないくだらないものばかりです。

その取るに足らないくだらないものも含めて、
日本が終わる理由とされているものをいくつか紹介しましょう。

ジム・ロジャースの予測

ネットを中心に日本が終わる理由としてまことしやかに取り上げられることが
多いのが「ジム・ロジャースの予測」です。

ジム・ロジャースは、ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並ぶ
世界三大投資家の一人で、投資の分野では大きな影響力を持っています。

そのジム・ロジャースが、
債務超過と少子化の進行によって20年後に日本は滅びると予測しているのです。

2023年度末現在の日本の債務は1000兆円を超えており、
GDP比に換算すると2倍超となっています。
(https://www.mof.go.jp/zaisei/financial-situation/financial-situation-01.html)

債務のGDP比で言うと、少し前にデフォルトでEUから
強制的に脱退させられそうになったギリシャよりも高いです。

少子化の進行はかなり前から指摘されており、少子化によって日本経済が
先細りとなって国の借金が返せずに日本が破綻するというわけです。

世界三大投資家で大きな影響力を持つジム・ロジャースの予測ですから、
高確率で当たるのではないかと信じる人が多くなっています。

ジム・ロジャースの予測は当てにならない

ジム・ロジャースの予測を真に受けている人も少なくありませんが、
私個人としてはジム・ロジャースの予測は当てにならないと思っています。

まずジム・ロジャースが世界三大投資家と言われるようになったのは、
ジョージ・ソロスと共同で作った投資ファンドで成功を収めたからです。

アメリカのダウ平均が20%ほどしか上昇していない中で、
そのファンドは10年間で3000%以上の利益を出しました。

さらに方針の違いからジム・ロジャースが抜けた途端に、ファンドが大損失を
出したことからジム・ロジャースの投資家としての評価が高まったのです。

しかしそれは1970年代から80年代初頭の話で、
それ以降ジム・ロジャースは株式投資で大きな成果を挙げられていません。

またジム・ロジャースは中国株や韓国株を大量に購入していることから、
中国や韓国に対しては好意的な発言をすることも多いです。

根拠があって好意的な発言しているなら良いのですが、根拠もなく自分が株を
持っているから好意的な発言をしているようにしか見えません。

あくまで個人的な見解ですが「風説の流布」に近いようなもので、
自分の発言によって中国株や韓国株の価値を上げようとしてるのがミエミエです。

さらに日経平均株価は2024年に入ってから上がり続けて、
7月には史上最高値となる4万円超えを記録します。

有能な投資家ならさぞかし日本株で儲けたのだろうと思ったら、
ジム・ロジャースは昨年末の段階で大量に日本株を手放していました。

要するに、2023年末の時点で2024年になったら日本株が高騰するという
直近の予測すらできていないのです。

本業である投資分野の直近の予測ですら当たらないのに、
数年後数十年後の日本の未来予測など当たるわけがありません。

なので、全く当てにならないジム・ロジャースの予測を根拠に日本が終わるという
意見は取るに足らないくだらないものなのです。

南海トラフ巨大地震による影響

2024年8月8日に南海トラフ巨大地震に関する緊急情報が発表されましたが、
南海トラフ巨大地震によって日本が終わるという意見もあります。

ある日本人作家が、南海トラフ巨大地震と首都直下型地震の発生によって
日本が終わるという内容の書籍を発表しているのです。

南海トラフ巨大地震は70~80%、
首都直下地震は70%の確率で30年以内に発生するとされています。

南海トラフ巨大地震が発生すると東日本大震災の10倍以上の被害が出ると
されており、日本経済に与える影響は計り知れません。

さらにその作家は、首都直下型地震によって富士山の噴火が誘発されるとも
語っています。

富士山の噴火による火山灰で都市機能がマヒして、
上下水道に流れ込むことで飲める水が無くなるというのです。

この作家の言うことが実際のものとなったら、
日本だけでなくどこの国でも終わりますね。

悲観論が過ぎる

南海トラフ巨大地震や首都直下型地震で日本が終わるというのも分からなくは
ないですが、個人的には「悲観論が過ぎる」と感じます。

南海トラフ巨大地震による被害が東日本大震災の10倍以上というのは、
あくまで最悪の場合を想定したものです。

楽観的過ぎるかもしれませんが、東日本大震災や阪神大震災よりも
少ない被害で収まる可能性も無いとは言えません。
(最悪の場合を想定しておいた方が良いですが・・・)

また南海トラフ巨大地震の発生確率70~80%については、
信頼できないという意見もあります。

政府の地震調査研究本部は、南海トラフ以外の場所でも発生する恐れのある
巨大地震の確率を公表しています。
(https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/)

ところが南海トラフと南海トラフ以外では地震発生確率の計算式が違っており、
南海トラフはかなり水増しされた数字だというのです。
(https://president.jp/articles/-/79308?page=1)

自然災害に関しては少し悲観的な方が良いとは思いますが、
悲観的過ぎるのも良くないと思います。

実際2024年8月8日の南海トラフ緊急情報発表後には、
一部で米や水の買い占めが発生しました。

米に関しては、
2024年9月現在も買い占めの影響から品薄と価格高騰が続いています。

緊急情報が発表されただけで大きな地震が間違いなく起こるとされたわけでも
ないのに、悲観的過ぎると軽いパニック状態を引き起こします。

巨大地震によって日本が終わると書いた作家さんがどれほど有名か、
私は無知なので分かりません。

しかし、少しセンセーショナルなことを書いて話題を集めて本を売ろうと考えるのは
作家や出版社の常とう手段なのではないでしょうか。

2025年問題

日本が終わる理由として考えられるものに「2025年問題」もあります。

私個人の意見としては、当てにならない投資家や作家の予測よりも2025年問題は
現実的で真剣に考えないといけないと思っています。

簡単に言うと、2025年に
 ・医療費や介護費用の増大
 ・医療や介護の担い手不足
の同時発生が懸念されているのが2025年問題です。

私の母親も2024年で後期高齢者となりますが、
2025年にはいわゆる団塊の世代が全て後期高齢者となります。

団塊の世代は日本の人口構成における最大のボリュームゾーンです。

最大のボリュームゾーンが全て後期高齢者となるわけですから、
医療費や介護費用がこれまで以上に増えるのは間違いありません。

ところが医療や介護を必要とする人が大幅に増えるにも関わらず、
その医療や介護の担い手が不足しています。

少子化によって労働力となる年代の人口が減っていることから、
医師や看護師といった医療従事者の数も減っています。

特に医師不足は深刻で、
地域によっては近くに病院が無い・医者が居ないといったこともあるのです。

また介護職は拘束時間が長くて精神的な負担が大きいことから、
そもそも担い手が集まりにくくなっています。

その上、給与面などの待遇がなかなか改善されないことから、
介護職の人手不足が深刻となっています。

団塊の世代が後期高齢者になることで、
2025年には医療費や介護費用が大幅に増大すると考えられています。

高齢者の医療費や介護費用を支えているのは現役世代ですが、
その現役世代が少子化によって少なくなっているのです。

医療や介護に限らず、多くの日本企業で人手不足が発生して業績が伸び悩みます。

業績が伸び悩むと給料も増えませんが社会保障費はどんどん増えていくので、
所得が減って結果的に日本が衰退していくというわけです。

日本経済の未来は決して暗くない

医療費や介護費用の増大、人手不足による企業の業績悪化で日本が終わると
されますが、日本経済の未来はそれほど暗くないという意見もあります。

日本経済の未来が暗くない理由として、
1つに「ジャパンインサンド」というものが挙げられます。

かつて日本は「モノづくり大国」と言われ、
様々な製品を作って海外に輸出していました。

ところがバブル崩壊後は次々と製造業が廃業に追い込まれて、日本経済を
支えた技術が海外に流出、モノづくり大国日本は終わったと見られています。

確かに海外に流出した技術も多いですが、
現在でも日本でしか造れないものはたくさんあります。

これまでブラックボックスだったiPhoneの内部をAppleが公開したのですが、
 ・村田製作所
 ・日本電産
 ・京セラ
といった日本企業が造った部品が大量に使われています。

世界的電気自動車メーカーであるテスラ、
電気自動車の心臓とも言えるバッテリーはパナソニック製です。

要するに、外側は外国メーカーの製品だけど中身には日本メーカーが造った
部品が大量に使われている、というのがジャパンインサイドなのです。

株価上昇で日本経済復活?

リーマンショック時には6,000円台にまで落ち込んだ日経平均株価が、この10年
余りで大きく回復、2024年7月には史上最高値の4万円超を記録しました。

日本銀行が金利を上げたことで少し株価が下がったものの、
2024年9月現在でも3万円台半ばから後半の高値を維持しています。

日経平均株価が上昇しているのは、新NISAによって投資が身近になったことも
ありますが、海外投資家が日本株に注目しているからです。

欧米の企業に比べると日本企業株は割安で、それでいて成長が見込めるという
ことで海外投資家の資金が日本市場に大量に流れ込んできているのです。

株価が上がれば企業も資金調達しやすくなるので、
設備投資や新規事業開拓もしやすくなります。

「株価が上がっても景気回復の実感が無い」とぼやく人が多いですが、
バブル崩壊以降30年以上も日本経済は低迷していました。

どんなことでもマイナスになるのは早いですが、
プラスにするには時間がかかります。

卑近な話で申し訳ありませんが、
私も入院をきっかけにダイエットを始めたのですが、なかなか体重が落ちません。

太るのは簡単だけど痩せるのは簡単じゃないということを今まさに実感しています。

それと同じではありませんが、
経済が落ち込むのは早いですが回復するのには時間がかかります。

経済が落ち込んでいた期間が30年以上で、
株価が上がり始めてから10年余りです。

経済が回復するにはまだ時間がかかるかもしれませんが、
現在の状況が続けば日本経済が復活する可能性が高いのではないでしょうか。

まとめ

ネットで「日本が終わる」と言われることが増えていますが、
その理由の多くは取るに足らないくだらないものばかりです。

真剣に考えないといけないのは2025年問題で、団塊の世代が後期高齢者に
なることで増大する医療や介護の問題をどうするかです。

楽観はできないものの、日本経済にも明るい兆しが見えています。

我々労働者は、悲観しすぎずに明るい未来が待っていると思って
一生懸命を働いて生活するだけですね。

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この記事を書いた人

はじめまして、こんにちは。
HN:ミカエルといいます。
1978年生まれ、40代独身の中小企業サラリーマンです。ずっと平社員、つまり「ヒラ」です。

もともと理系ですが、プログラミングなどの専門スキルはなく、PCも人並みに使える程度。性格は内向的で、人前で話すのは大の苦手。そんな自分なりに頑張ってきたつもりですが、気づけば40代になっても平社員のまま。悔しさや惨めさを感じたこともありましたが、これからは気持ちを切り替え、「仕事は仕事」と割り切りながら、健康に気をつけつつ、投資や副業で新しい道を模索していこうと考えています。


「ヒラサラ」について
「ヒラサラ」は、意識低めの40代平社員が、会社や仕事に振り回されず、無理なく生きるためのヒントを発信するブログです。

社会では「出世しないとダメ」「頑張らないと負け組」といった風潮が根強いですが、私は「優秀じゃないと受け入れられない社会」から降りる選択肢もアリだと考えています。

このブログでは、
✅ 仕事は仕事と割り切る考え方
✅ 健康を維持しながら無理なく働く方法
✅ 副業・投資を活用して人生の選択肢を広げるヒント
✅ 会社に依存せず、個人としての価値を高める方法

などを、リアルな経験を交えながら発信していきます。

「仕事一筋じゃなくてもいい」「平社員のままでも幸せになれる」
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