40代の私が子供の頃には「結婚したら子供を作る」というのが当たり前でしたが、
最近は結婚しても子供を作らないことも増えています。
欲しくても作れないケースもありますが、「子供を作ることにはデメリットしかない」
ということで作らないケースも少なくありません。
子供を作ることにはデメリットしかない?
私は結婚もしていませんし子供も居ませんから、
子供を作ることにはデメリットしかないのかと言われても正直分かりません。
ただ子育てに関するニュースを見たり実際に子供を持つ知り合いなどに
話を聞いていると、子供を作ることには少なからずデメリットがあると感じます。
育児にはお金がかかる
実際に子供を持つ人が口を揃えて言うのが「子供を育てるにはお金がかかる」
ということです。
まず妊娠したら定期的に健診を受けないといけませんし、
出産するのにもそれなりに費用がかかります。
子供が生まれてからは衣食住全てにお金がかかり、
少し大きくなったら習い事をさせるのにもお金が必要です。
学校に通うようになると学費の問題が出てきて、
大学を卒業するまでの十数年間学費を払い続けなければいけません。
子供が生まれてから大学を卒業するまでにかかる費用の総額は、
1人当たり3000~4000万円と言われています。
(https://www.fukoku-life.co.jp/gakushi/trivia/trivia22/)
子供の人数が増えると育児にかかる費用も2倍3倍となります。
高度経済成長期やバブル期のように、毎年昇給して働いたら働いた分だけ
給料が増えるという時代なら多少お金がかかっても問題ないかもしれません。
しかし現在は毎年のようには昇給しませんし、
どれだけ働いてもなかなか給料は増えません。
私が生まれた40年以上前に比べれば、
出産や育児に対する補助金や助成金が増えています。
その分子供にかけないといけない費用も増えているので、補助金や助成金が
増えていても育児にかかる費用負担が軽くはなっていないのです。
育児に必要な費用を考えると、
経済的に余裕が無くて子供は欲しいけど作れないというケースも出てきます。
また育児にお金をかけるなら、
子供を作らずに自分たちのためにお金を使うという選択をする人も増えています。
自分の時間が無くなる
子供を作ることのデメリットとしてよく言われるのが、
「子供ができると自分の時間が無くなる」ことです。
妊娠すると女性は妊娠前と同じようには動けませんし、
男性はパートナーが妊娠する前よりも家事の負担が増えます。
子供が生まれてから3か月ぐらいは、
数時間おきの授乳が必要で寝る間もありません。
ハイハイしたり歩き始めたりすると行動範囲が広がって危険なことも増えますから、
外出時はもちろん自宅に居る時も子供から目が離せません。
要するに妊娠が分かった時から子供中心の生活となって、
夫婦2人の時間はもちろん自分の時間が無くなってしまうのです。
休みの日はゆっくり眠る、趣味など好きなことに没頭する、
夫婦2人で旅行するといったことが全てできなくなってしまいます。
独身で子どもも居ない私は、いまだに休みの日は昼まで寝ていることがありますし、
予定が無いと寝間着のまま1日過ごすこともあるぐらいです。
何しようどこへ行こうと急に思い立って行動することもあったり、
といったことが子供が居るとできなくなると確かに小さくないデメリットに感じますね。
仕事でのキャリアが停滞する恐れがある
子供を作るデメリットとしては、
「仕事でのキャリアが停滞する恐れがある」ということも挙げられます。
女性は妊娠すると、安定期に入るまでの時期や出産が近い時期には
体調を考慮して多少仕事をセーブしないといけません。
出産の前後は産休や育休を取ることになりますし、
男性もパートナーが出産すれば育休を取ります。
産休や育休を取ったことが理由で、仕事で不利な扱いを受けることはありません。
しかし妊娠して仕事をセーブしないといけない、これから産休や育休に入る
ということが分かっていると重要な仕事は任されにくくなります。
特に女性は妊娠初期から出産後しばらくまで年単位で影響が出ることもあり、
子供を作ることでキャリアが停滞する恐れが男性よりもあるのです。
キャリアを停滞させたくない、これまでのキャリアを無駄にしたくないという思いから
結婚しても子供を作らないという選択をすることになるわけです。
出産には命の危険が伴う
女性限定ですが、「出産には命の危険が伴う」というデメリットもあります。
医療技術の向上や衛生管理の厳格化などで、
妊婦が出産時に命を落とす確率は年々下がっています。
特に日本は諸外国と比べても出産時に命を落とす危険性は低く、
2021年時点での妊婦が命を落とす確率は2.5%です。
(https://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/P_Detail2023RE.asp?fname=T05-28.htm)
命を落とす確率は低くなってきているとは言え、出産には
・子宮破裂
・羊水塞栓
・癒着胎盤
・産科危機的出血
・頭蓋内出血、脳卒中
など命に係わる危険があります。
また最近は35歳以上になって初めて出産するいわゆる高齢出産のケースも
増えており、より出産の危険性が高まっているのです。
命を懸けてまで子供を産みたくない、
産む自信がないということで子供を作らない選択をすることもあります。
子供を作らないことにもデメリットはある?
子供を作ることには少なからずデメリットがありますが、
子供を作らないことにも少なからずデメリットがあります。
子育ての経験ができない
子供を作らないデメリットとしては、
「子育ての経験ができない」ということが挙げられます。
別に経験しなくても良いと思うかもしれませんが、他の人が経験していて
自分が経験してないと何となく気になってしまうこともあるのです。
ペットが子供代わりという話も聞きますが、
ペットの世話をすることと人間の子供を育てることは全く違います。
(全く違うということを聞いただけですが・・・)
実際に子供を作らないと分からない辛いことや苦しいこともあれば、
楽しいことや嬉しいこともあります。
子供を作らないまま年齢を重ねて、
「やっぱり子供を作っておけば良かった」と後悔する人も少なくありません。
周りと話が合わなくなる
結婚したのに子供を作らないと、段々周りと話が合わなくなってくることがあります。
次元が違いますが、
周りと話が合わなくなるのは私にも経験があるので身に染みて分かります。
40代ともなると、周りは結婚して子供もそれなりに大きくなっていることが多いです。
結婚して子供も居る人同士が集まると、
話すことは配偶者への愚痴であったり子供の話です。
独身で子供も居ない私は既婚者同士の会話に入りにくく、
少し疎外感を感じてしまいます。
それと同じで、
子供が居ないと既婚者同士で話す時に子供の話についていけなくなるのです。
私のような40代独身は、最初から既婚者の輪に入らないようにすることができます。
しかし結婚していると既婚者の輪に入りますから、
子供の話についていけなくて疎外感を感じることが多くなります。
結婚しているのに子供が居ないために既婚者の輪に入りにくい、結婚しているので
私のような独身の輪にも入りにくいで疎外感に加えて孤独感も出てくるのです。
周りの目が気になる
結婚しても子供を作らないデメリットとしては、
「周りの目が気になる」ということも挙げられます。
子供を作らないという選択肢があることが徐々に広まっているものの、
日本ではいまだに結婚したら子供を作るのが当たり前という風潮が強いです。
結婚してしばらくすると、
上司や同僚から「子供はまだ?」などと聞かれることが増えます。
自分やパートナーの実家に帰ると、
両親からも「子供はまだ?」「早く孫の顔が見たい」などとせっつかれます。
子供を作らないまま子供を作るのが難しい年齢になると、今度は「子供が居ないと
気楽だね」など小言のようなことを言われるようになるのです。
周りからの見られ方は気にならなくても、直接的に子供を期待されることを
言われたり、子供が居ないことを揶揄われると気になってしまいます。
次元が違いますが、私に「いつになったら結婚するんだ」と言ってくる上司が居て、
最近は少しストレスを感じるようになってきました。
将来が不安
子供が居ないことで、「将来に不安を感じる」というデメリットもあります。
一般的には、万が一自分に介護が必要になっても面倒を見てもらえることが
子供が居るメリットと言われます。
しかし私の母親は万が一介護が必要になっても子供の世話にはなりたくないと
言っていますし、そう考えている親世代は多いはずです。
なので、老後の面倒を見てもらえないことが子供を作らないことのデメリットには
なりません。
ただ子供が居ると、
定期的に実家に帰ってきて話相手になってくれるので寂しさを感じません。
私の母のようにパートナーに先立たれても、子供に支えてもらうことができるのです。
しかし子供が居なくてパートナーに先立たれると、
話し相手も支えてくれる人も居なくて一人ぽっちになってしまいます。
お金の使い方がルーズになる
子供が居ないと「お金の使い方がルーズになる」こともあります。
先にも書きましたが、
子供1人を大学卒業まで育てるには3000~4000万円のお金が必要です。
一般的なビジネスパーソンだと夫婦共働きでも、子供が生まれる前から
ある程度節約しておかないと子育てに必要な資金が捻出できません。
ところが子供が居ない夫婦共働きの家庭だと、
子供にお金がかからない分だけ経済的にかなり余裕があります。
経済的に余裕があって節約の必要が無いので、
お金を使いすぎてしまうことも少なくないのです。
食事するにしても旅行するにしても、
子供が居る家庭よりワンランクもツーランクも上のものを選んでしまいがちです。
無駄遣いではないものの要所要所でお金を使いすぎることで、
年齢を重ねても思ったほどお金が貯まっていないことになります。
子供を作ることにメリットは無い?
子供を作っても、親が得をするような見返りやメリットは基本的にはありません。
私の兄には2人子供が居ますが、
兄や義姉に子供が居るメリットを尋ねても答えに窮していました。
子供が居る周りの同僚などの話を聞いても、
大変なことばっかりで良いことなんて無いように思えます。
ただネットで子育てしている人のエッセイを読んで、子供が居ることには
独身や子供が居ない人が考えるメリット以上の恩恵があることが分かりました。
(https://www.gentosha.jp/article/21483/)
このエッセイを読んでいると、
姪っ子が生まれた時に私も同じようなことを感じたことを思い出しました。
確かに子供が居ても親にはメリットや見返りは無いかもしれません。
しかし、メリットや見返りという言葉が何の意味も持たないほどの喜びや幸せを
子供が与えてくれるのです。
子供を作ることにはデメリットしかないと考えている人には、
ぜひ上記のエッセイを一読していただきたいです。
子供が欲しいと考え方が変わるかもしれませんし、
少なくとも子供を作ることにはデメリットしかないとは思えなくなりますよ。
まとめ
経済的なことを含めて考えると、子供を作ることには確かにデメリットが多いです。
しかし自分の子供が居るということには、
お金にならないし言葉にも言い表せないほどの幸福感があります。
幸せの形は人それぞれで、子供が居ないからと言って幸せでない、
子供が居るから幸せとは言えません。
ただ子供を作ることにはデメリットしかないと切り捨てて、
子供が欲しい人を否定する必要は無いのではないでしょうか。