私は40歳をとうに過ぎていますが、独身で夜まで仕事をしては
誰も待っていない部屋に帰りコンビニ弁当を食べるという日々を送っています。
最近はあまりなくなりましたが、ちょうど40歳を迎える当たりの頃には
「生きる意味って何?」という哲学的な疑問が頭によく浮かんでいました。
生きる意味とは?
私は哲学者でも宗教家でもないので、
「生きる意味」についての正解は分かりません。
ただ心理学などでは生きる意味を感じられる5つの要素があると言われています。
独身のままで40歳を迎えることで、
生きる意味を感じられる要素のいくつかが欠けていると感じるようになります。
生きる意味を感じられる要素のいくつかが欠けていることで、他人よりも
幸せでないように思えて生きる意味が分からなくなってしまうのだそうです。
目標の設定と達成
心理学などで生きる意味を感じられる要素の1つとして挙げられているのが、
「目標の設定と達成」です。
仕事であれば
・大きな仕事を任されたい
・任された仕事で成功を収めたい
・昇進、昇格したい
などで、プライベートなら
・旅行に行きたい
・欲しいと思っていた物を買いたい
・伴侶となるパートナーを見つけたい
・子供が欲しい
などといった目標を設定します。
設定した目標を実際に達成すると、
充実感が得られて生きる意味を感じることができるのです。
40歳だと仕事ではある程度責任ある立場になっていることも多く、
20代で設定した目標はそれなりに達成できている可能性が高いです。
20代で設定した目標を達成して次の目標に向かっているところなので、
仕事は充実していて生きる意味を感じられているのではないでしょうか。
ところがプライベートとなると、独身では「パートナーが欲しい」「子供が欲しい」など
達成できていない目標もあります。
20代の頃には40歳では家庭を築いていると思い浮かべていたでしょうから、
それが達成できていないことで少し生きる意味を見失ってしまうわけです。
成長と能力の発揮
心理学などで言われる生きる意味を感じられる要素の2つ目は
「成長と能力の発揮」です。
成功も失敗も含めて、仕事・プライベートで色んな事を経験して
人間的に成長したと感じることが40歳ぐらいの時点ではあります。
経済的にもそれなりに余裕ができるので、
若い時にできなかったことができるようになります。
仕事では色んな経験から培ったスキルやノウハウを生かして責任ある立場を
任されるようになり、成長と能力の発揮を感じられるのです。
ただプライベートでは、結婚して子育てをしている友人などの話を聞くと、
「自分はまだまだ子供で成長できていない」と感じることもあります。
仕事はある程度成長が感じられるものの、
成長が感じられていないプライベートで生きる意味を見失いがちです。
楽しみや没頭できることを見つける
心理学などで生きる意味を感じられる要素として挙げられる3つ目は、
「楽しみや没頭できることを見つけること」です。
いわゆる「趣味を見つけること」で、
仕事以外で没頭できる楽しいことを見つけると生きる意味を感じられます。
40歳独身であっても、
趣味を見つけてプライベートが充実している人は少なくありません。
しかし中には趣味らしい趣味が無く、
休日はTVやネット動画をボーッと見ているだけという私のような人も居るはずです。
休日を一人で無為に過ごしていると、
ふと「何のために生きてるんだろう?」と思うこともあります。
人間関係の充実
心理学などで生きる意味を感じられる要素として4つ目に挙げられるのが
「人間関係の充実」です。
仕事やプライベートで出会った人と良好な関係を築いて仲を深めることで、
「生きてる!」と実感できるわけです。
40歳だと就職してから20年前後ですから、
仕事での人脈が広がって良好な関係を築けている相手も少なからずいるでしょう。
問題はプライベートで、40歳独身となると仕事とは反対にどんどん人脈が
狭くなっていってしまうことがあります。
配偶者や子供を通しての人間関係の広がりが無く、
周りが結婚して子供ができることで友人と会う機会も減っていきます。
毎日のように一緒に飲みに行っていた同僚が結婚したことで、
一緒に飲みに行ける日が1日2日とみるみる減ってしまいます。
休日のたびに遊んでいた友人が結婚すると、
一緒に遊べる時間が無くなって休日を一人で過ごすことが増えるのです。
関係が悪くなったわけではないものの充実した関係でなくなったように感じてしまい、
生きる意味を見失ってしまうわけです。
他者へのサポートで得られる存在意義
心理学などで生きる意味を感じられる要素の5つ目としては、
「他者へのサポートで得られる存在意義」が挙げられます。
たとえ自分がしんどい思いをしても、
人のためになって感謝されると充足感や満足感が得られます。
「自分が人の役に立てた」という充足感・満足感が、
生きていることを実感させてくれるのです。
仕事ではある程度責任ある立場になっているので、
同僚や後輩、部下のサポートをすることでそれなりに充足感・満足感が得られます。
ところがプライベートでは家族が居ませんから、
家族に対する影響や貢献での充足感・満足感が得られません。
結婚して子供も居る学生時代の友人が、
会うたびに「妻と子供が居るから頑張れる」と話します。
家族の役に立つことが何よりの喜びとなっていて、
それこそが生きる意味となっていると感じさせられます。
40歳独身は珍しい存在ではない
40歳ともなると周りはみんな結婚して子供が居たりしますから、
自分だけ取り残されているような感覚に陥ります。
取り残されているように感じることで生きる意味を見失ってしまうのですが、
40歳独身は決して珍しい存在ではありません。
厚生労働省の「令和5年度版厚生労働白書」によると、2020年の40代の未婚率は
・40~44歳 男性約32% 女性約21%
・45~49歳 男性約30% 女性約19%
となっています。
(https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/22/dl/zentai.pdf)
40代男性の3人に1人、40代女性の5人に1人は独身なのです。
従業員が500人以上居る大きな会社であれば、
40代の男女合わせれば数十人程度の独身が居てもおかしくありません。
結婚適齢期が死語となって、初婚年齢がどんどん上がっており、
40代同士の初婚カップルというのも珍しくなくなってきています。
40歳で独身でも周りから取り残されているわけではないので、
生きる意味を見失う必要はないのです。
40歳で独身にはメリットも多い
独身で40歳を迎えることには少なからずメリットがあります。
40歳独身のメリットとして挙げられるのが「自由に行動できること」です。
結婚して子供ができると自由に遊びに行くことができない、
いわゆる「自分の時間が無くなってしまう」のです。
家族のことを第一に考えなければならず、
自分のことだけを考えて行動することができなくなってしまいます。
最近は転職するのも当たり前となってきていますが、
家族が居ると転職もままなりません。
より条件の良い仕事に転職しようとしても、
万が一失敗したらと考えると転職に踏み出せなかったりします。
また独身なら通勤や生活に便利なところを選んで引越しできますが
家族が居ると配偶者や子供の都合で住む場所を決めないといけません。
子供の教育のため、子供部屋を作るためには郊外に引っ越さなければならず、
通勤に1時間も2時間もかけることになってしまいます。
お金は全部自分のために使える
独身の最大のメリットと言えば「お金を全部自分のために使える」ことです。
40歳ともなれば仕事ではある程度責任ある立場になっており、
給料もそれなりの金額を貰っています。
家族が居ると家族の生活費や子供の将来のためにもお金を使わなければならず、
自由に使えるお金を雀の涙ほどしかありません。
40歳手前で結婚した友人が居るのですが、結婚後はお小遣い制で
毎日の昼飯代でほとんど消えるようになったと嘆いています。
独身だと自分以外のためにお金を使う必要がないので、
好きなところに行けて好きなことができて好きな物が買えるのです。
40歳独身が生きる意味を見失わないためには
メリットが多いとは言え、
独身のまま40歳を迎えると生きる意味を見失ってしまいがちとなります。
これから紹介する心構えを持っておけば、独身のまま40代を迎えた事実を
受け入れて生きる意味を見失うことがなくなるはずです。
自分を肯定する
生きる意味を見失わないためには、
何よりも独身のまま40歳を迎えた自分を「肯定すること」が重要となります。
世間的には、40歳まで結婚できなかったしなかったことは否定的に捉えられます。
上司や家族からも40歳まで独身であることを否定的に捉えられると、
「40歳で独身の自分はダメなんだ」と思い込んでしまいます。
私も40歳を迎える頃には「結婚しないの?」「いつになったら結婚するの?」など、
今ならセクハラで訴えて良いようなことを周りから言われ続けました。
それによって独身のまま40歳を迎えた自分を否定して、
生きる意味を見失いかけたこともあります。
しかし先にも書いたように、40代の男性は3人に1人、女性は5人に1人が
独身ですから40歳で独身は珍しくありません。
40歳独身であることを自分で否定せず、反対に「40歳独身で何が悪い!」と
開き直るぐらいの心持ちで居ることが重要です。
自分のために時間を使う
40歳独身が生きる意味を見失わないためには、
「自分のために時間を使う」ことも必要です。
結婚して子供が居ると家族のためにも時間を使わなければならず、
自分のために使える時間が少なくなってしまいます。
単身者は既婚者が家族に使う時間も自分のために使えるので、
それを有効に生かすのです。
私のようにボーッと休日を無為に過ごすのではなく、
スキルを磨いたり見聞を広めたりするのに時間を使いましょう。
心理学などで生きる意味を感じられる要素の1つに「成長と能力の発揮」が
あります。
スキルを磨くこと見聞を広めることで成長できますし、プライベートで成長した
能力を仕事で発揮することで「生きてる!」と実感できるのです。
孤独を受け入れる
残業で夜遅くまで仕事をして誰も待っていない真っ暗な自宅に帰った時には、
何とも言えない孤独感に苛まれます。
しかし孤独であることは決して悪いことではなく、
孤独な時間は自分のために使える時間でもあるのです。
趣味や自己研鑽に打ち込んで孤独感を薄めるのも1つの方法です。
人との繋がりが欲しい場合は、
地域社会の活動に積極的に参加するのも良いかもしれません。
地域社会の活動に参加することで近隣住民との繋がりができますし、
何より「ありがとう」など感謝の言葉を貰えます。
「人間関係の充実」と「他者のサポートで得られる存在意義」の2つを、
地域社会の活動に参加することで満たせるのです。
近隣住民と繋がっておけば、
一人では不便なことを何かとサポートしてもらえる可能性もあります。
まとめ
独身のまま40歳を迎えると、
生きる意味が何なのか分からなくなることも少なくありません。
ただ高名な哲学者や宗教家でもない限りは、
生きる意味とは何なのか明確な答えは出せないです。
生きる意味なんて難しいことを考えずに、
今を楽しく自分のために一生懸命生きれば良いのではないでしょうか。